接眼レンズの世界
郷里にある花パークフィオーレは市町村合併の合理化の影響で閉鎖が検討されているが、とりあえず庭園を狭くし無料化することになった。市町村が経営するこの種の事業はどこも皆同じような傾向にあり、税金の無駄遣いの典型的な事例としてその存在が問われている。
民間が経営する事業でさえ、採算に合う入場者を確保するのがむずかしいというのに、親方日の丸的な役所の人間が中心になって運営する事業が旨くいくはずがない。これまで
一つの事業に対して80%近い補助金が出るという餌に飛びついて、全国各地でこの種の事業が数多く展開してきたが、その多くが運営難のため一様に赤字経営に陥っている。
こうした税金の無駄遣いに対する国民の不満や怒りが、今回の選挙における民主党への政権移行の背景にあることは間違いない。地方を活性化するためにこうした事業の展開は決して意味がないわけではない。問題は十分な事前の準備と経営に携わる優秀な人材の確保
を果たせるかどうかという点である。
役所の課長や部長クラスが出向して、交代制で代表役を勤めるようなシステムでは、とうてい経営などおぼつかない。業績のいかんに関わらず役所に戻れば次なるポストが
用意されている
としたら、心血注いで経営にあたるはずがないからである。
花パークは北に八ヶ岳、南に南アルプス、東には富士山を展望できる最高の立地条件に恵まれている。それだけに、優秀な人材を採用し、やる気と知恵を働かせれば、採算に見合うだけの集客が出来ないはずがない。私のように生き馬の目を抜く世界で生きてきた人間からすると、この程度の経営で音を上げているのが信じられない思いである。
花パークには、素晴らしい昆虫博物館が併設されている。そこにはの塚田館長が中心になって収集した世界的にもトップクラスの昆虫標本が保存・展示されているだけに、これを活かさない手はない。一刻も早く民間の活力を導入して、再生されることを願っているところである。
今回は、キャノンのEOS5DマークUを購入したので、接眼レンズを装着して花パークの花と昆虫の撮影に出かけてみた。このカメラはフルサイズ(受像する面がフィルムと同じ大きさ)で2100万画素という超高画素
のセンサーを搭載しているだけあって、これまでのデジカメでは不可能とされていたフィルムカメラに匹敵する精緻な映像が得られそうだ。
さらに秋には、手持ち撮影可能の接眼レンズが発売されるようだから、さらに鮮明なマクロ映像が撮影できるようになるかもしれない。それにしても、デジタル技術の進化は驚くばかりで、ここまで来ると、フィルムカメラから離れる人がさらに増してきそうである。
撮影日9月22日
|
|
|
白い花は「カラミンサ」
|
パンパスグラス
ススキによく似ているが
背丈ははるかに高く2m50p
|
まるでアマゾンの上空から
眺めたジャングルのようだ |
|
|
|
体長4〜5ミリの昆虫も
拡大してみると、こんなに
綺麗な姿をしている
|
|
|