謹賀新年


激動の2008年が終わり、2009年が幕を開けた。

気になる2009年であるが、新年の展望は次回に譲り、正月2日目は厳寒の八ヶ岳の景色を楽しんで頂こう。

新春に徳間書店から出版する予定のマウリツィオ・カヴァロ氏との対談集のゲラの校正を終え、年末の30日、31日と野辺山高原を訪ねた。今年は暖冬気味で雪の量が少なかったので、幸いにも、麓の奥まで足を延ばすことができた。

暖冬とはゆえ、標高1600mまで上がると、早朝の外気は零下15度、カメラを持つ手が冷たさを通り越して痛く感じる。それだけに空気がきりりと引き締まり、冬風景を撮るには最適の撮影日和である。

いつものことであるが、自然の中に入るとふと力が抜け、心が穏やかになってくる。ファインダーを覗いていると、自分の心が自然との一体感をいかに求めているかを実感させられる。

今年もまた激変する世界を眺めながら、荒(すさ)ぶ心を和ませに、しばしば山麓を訪ねることになるような気がしてならない。今年の晩秋には、どんな気持ちでこの地に立つことになるのだろうか。

 

 


新春の霊峰富士

眼下に見えるのは
40キロ先の甲府の
市街である
 


日本の鉄道の最高
地点である野辺山
付近から眺めた
八ヶ岳の全貌

松の木の緑と白銀
とのコントラストが
綺麗だ

赤岳(左)と並ぶ
横岳(2830m)

 


 

西岳(2365m・左)と
権現岳(2786m・右)

 

31日は霧氷が発生

枯れ木に霧氷の
花が咲いた景色は
幻想的だ!

国の天然記念物
カモシカには雪景色
が似合う

 

標高1000mまで
降りて来ると、モズ
の姿を見かける。


紺碧の空に浮かぶ
白銀の山並みが、
寒々とした冬景色を
醸し出している。


 

吹雪く八ヶ岳の主峰
赤岳(2889m)

 

 




赤岳山頂

下から眺めると、2階建
ての山小屋が今にも崩れ
てきそうで、怖くなってくる。