藤の花とオオルリ
このページのメインはオオルリである。この季節、八ヶ岳山麓を走っているとうす紫色の花をつけた藤の木を目にすることがある。そのたびに、藤の花を背景に瑠璃色(るりいろ)のオオルリを撮りたいものだ
、と思いつづけてきた。
オオルリは渓谷の近くに棲む鳥なので、その周辺に藤の木がなければならない。山の中でそうした条件の場所を探すのは大変である。幸いにも、野鳥写真家の桑島献一氏が
教えてくれたオオルリの鳴き声のする場所を訪ねてみると、その近くに藤の木があった。
その近くを散策していると、日本三鳴鳥の一つにあげられている美しいオオルリのさえずりが聞こえてきた。しかし、藤の花の咲くのは、まだしばらく先のようだ。そこで1週間ほどして
から再訪してみると、藤の花はちょうど見頃。あとは、藤の木にオオルリが来てくれることを待つだけである。
しかし、そんなに思うように鳥は希望の場所にとまってくれるものではない。どの鳥もそうだが、オオルリも時間帯によって居場所が変わる。水を求める時間には沢に降りてくるが、それ以外の時は周辺の高い梢(こずえ)に止まって空を飛ぶ昆虫を食べたり、灌木の葉に付く虫を食べながら、縄張りのエリアを絶えず移動している。
その日は、時間帯があわなかったせいか、とうとう遠くでさえずる姿を見るだけで終わってしまった。ただ、アトリやサンショウクイなどの思ってもいなかった鳥に出くわし写真に収めることが出来た。何時間も辛抱していると、必ずこういったご褒美はもらえるものである。
それから4日間通い詰めた5月13日、早朝9時過ぎ、近くでさえずっていたオオルリが藤の木の近くのクルミの木の梢にとまって鳴き始めた。祈るような気持ちで待っていると、
待望の藤の木にとまってくれた。感激の一瞬である。
下の写真はそんな流れの中で撮った1枚である。
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サンショウクイ
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クルミの木に止まる
オオルリ @
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オオルリ A |
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オオルリ B
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牧草地の草を食べに
やって来た鹿の集団
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最近はよく猿の群れも
見かけるようになった |