真夏のビーナスラインを走る

盆の最中、車山と美ヶ原高原を訪ねた。東京はうだるような暑さだというのに標高1500mを走る車中は、冷房の必要なし。夏期休暇で車の数は多いものの、心地よい風の中を 、車は快適に走りつづける。

茅野から霧ヶ峰高原、・白樺湖、蓼科高原そして車山高原へと抜けるビーナスラインは、さわやかな八ヶ岳中信高原国定公園の中を走る、快適なドライブウェイだ。

途中、途中で、車を止めては撮影しながら、およそ2時間、車山の登山口に着く。頂上までは大人の足で、およそ30〜40分。なだらかな坂道を登る道中、 足下や山腹に咲く様々な草花が目を楽しませてくれる。

車山高原はビーナスラインの中でも、もっとも美しい高原と言われ、展望や高山植物など豊かな自然に恵まれた高原である。標高1925mの主峰「車山」山頂からの見晴らしは抜群で、北、中央、南アルプス・八ヶ岳連峰・浅間山、晴れた日には富士山などが一望のもとに見渡せる 絶景の360度の大パノラマが広がっている。

 

 

 

  車山に向かう休憩所
       からの展望 @


彼方に蓼科山や霧ヶ峰
が見える。

眺めているうちに、入道雲
がもくもくと湧き上がってきた

 



  車山に向かう休憩所
       からの展望 A


展望台の向かいには、
黄緑一色に覆われた
山腹が広がっていた。

上空の雲が移動すると、
まるで走馬燈のように、
雲の影絵が斜面を流れて
いく
 

   オオハンゴンソウ
          の大群落

個々の花はさして綺麗では
ないが、林の中に群生して
いるのを見ると、思わず車を
止めたくなってくる

花期:7〜9月

シシウド

山地の斜面や、日当たりの
良い所に生える多年草

直立して高さが1〜2m
にもなる

花期:8〜9月

 


ヤナギラン

葉が柳に似ているところ
から名付けられたという。

種子には白毛があり、
サヤがわれると風に
乗って飛散する

花期:8月
 



マツムシソウ

マツムシ」は旅をする僧の
鉦(かね)の名で、この
花の終わりかけの形が
鉦に似ていることに
由来する

花期:8〜9月

 


ハクサンフウロ

白山(ハクサン)に産する
ことにちなんで命名された

車山や美ヶ原高原の夏に咲く
代表的な植物で、紅紫色の
可憐な花だ

花期:8月

イタドリ

日当たりの良い荒れ地や
斜面に生える雌雄異株の
多年草

花期:7〜10月

 

キオン

キク科の一種で別名
「ヒゴオミナエシ」とも
呼ばれている

花期:7〜9月

バッタ(コバネイナゴ)

バッタや赤トンボの姿を見つけ
るとなぜかカメラを向けたく
なってくる。

子供の頃への郷愁(きょうしゅう)
がそうさせているのだろうか?

 

赤トンボ

昔は無数のバッタやトンボが
飛び交っていたこの辺りでも、
今はたまにしか見かけなく
なってしまった。

蛍が消え、トンボが消え、
ツバメが飛んでこなくなった
日本は、これから一体どうなる
のだろうか!
 

 

タムラソウ

背丈が150センチもあり、
他の草花の抜きんでて、
枝先にアザミに似た
花をつける

花期:8〜10月

 

 



ヤナギラン

ヤナギランの彼方には、
霧ヶ峰高原が広がっている。

 


車山からの展望  @

眼下には、美ヶ原へ続く
ビーナスラインが見える
 

車山からの展望 A

山腹には色とりどりの
高山植物が群生している。