八ヶ岳高原にやって来た

浅川嘉富・超知シリーズ、第1回配本『アセンションに向かって』を書き上げた20日、久しぶりに時間が取れたので、カメラを抱えて花パークフィオーレ小淵沢へ出かけた。お目当ては、「アサギマダラ」である。

アサギマダラといえば、長駆(ちょうく)1500`も移動することで知られている「旅する蝶」である。この蝶は日本全国に棲息しているが、鹿児島から仙台まで移動していることが確認されているというから驚きである。

 

  有り難いことに、花パーク内には昆虫美術館が併設されていて、館長の塚田悦造氏は世界的な蝶の研究家である。

早速立ち寄って、アサギマダラの生態を聞いてみた。この蝶は8月から秋にかけて、日本列島を南下する習性があり、高地で休息を取りながら、次第に高度を下げて暖かいところに移っていくのだという。

花パークでは9月中旬から姿が見られ始め、既に50匹以上が確認されているという。一休みしたあと、いったい何処まで飛んでいくのだろうか。

 


フジバカマの上を飛揚するアサギマダラ
(開長は約10mm)

 

   

さまざまな花が咲きほこる園内を奥に向かって進むと、東側の端に、ピンク色のフジバカマが咲いているコーナーがある。よく見ると、その上を数匹のアサギマダラが飛び交っている。透き通るような水色の羽根をヒラヒラさせて飛ぶその姿は、思わず息をのむようだ。

多くの蝶がそうであるように、この蝶もまた、羽根を広げた姿を撮るには根気がいる。花や葉にとまった瞬間に羽根を閉じてしまいなかなか広げないからである。1時間ほど粘ってようやく、羽根を一杯に広げた艶やかな姿を撮影することが出来た。