色鮮やかなルリビタキ

初夏の八ヶ岳高原は躍動感にあふれている。

夏鳥がさえずり始めた八ヶ岳山麓の清里高原から野辺山一帯を、梅雨の合間をぬって、ルリビタキ、ノビタキ、コマドリを追って歩く。

八ヶ岳から湧き出た清流の流れる渓谷で一休みしていると、ルリビタキとコマドリの鳴き声が聞こえてきた。日本列島の特産種で鳴き声と共にその姿が一段とあでやかなコマドリは、藪の中からなかなか姿を現さない。

しばらくすると雌が川岸の苔むした岩棚に止まる。雄ほどのあでやかさはないが、うす褐色の綺麗な色をしていてとても可愛らしい。

その後、何日か同じ場所を訪ねるうちにルリビタキのつがいが現れた。雄は名前の通りの瑠璃色(るりいろ)の羽に脇腹と腹部の白と橙色のコントラストが美しい、絵になる鳥だ。

野辺山高原の牧草地にはヒバリやノビタキのさえずりが響き渡っている。隠れる場所のない草原での撮影には苦労する。また雄は目の周りが黒褐色なので、目を出すのに骨が折れる。順光の朝日が横から射す早朝を狙うしかない。そのためには5時過ぎには家を出なけばならない。

                   参考文献 : 『日本の野鳥』 (竹下信雄著 小学館刊)

                               『日本の野鳥』 (山と渓谷社刊)

 

 

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ルリビタキの雄 @
(ヒタキ科)

背中のるり色と脇腹の橙色のコントラストが鮮やかな綺麗な鳥

全長14センチ

ルリビタキの雄 A

ルリビタキの雌



ノビタキの雄 @
(ヒタキ科)

小さな灌木や草が生い茂る高原を蝶のように舞いながらさえずって飛ぶ。

雄の夏羽は写真のように黒いが、秋には雌と同じ褐色になる。

全長13センチ

 

 

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ノビタキの雄 A

 

 

ノビタキの雌

実際の羽の色は、もう少し褐色系である

 

アカハラ
(ヒタキ科)

朝の高原で、キャララン、キャラランチリーとさえずりながら灌木の間を飛び交っている。

コマドリやルリビタキに比べると一回り大きく、胸から脇にかけて赤みがあるのが名前の由来。

全長23センチ

 

コマドリの雌(ヒタキ科)

ヒンカララ、チーカララと馬のいななきに似た声で鳴くことから駒鳥(コマドリ)と呼ばれている。

雄は藪の中からなかなか出てこないので、姿を見るのがなかなか難しいが、雌は苔むした土手などに下りてくるので、雄に比べて比較的見やすい。

全長14センチ