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薄暗いジャングルを抜けると、広い川の流れをせき止めたような細長い湖が見えてきた。それがコチャ・サルバドル湖だ。さっそく 岸辺の桟橋から用意されたカタマラン船に乗りこむ。カタマラン船に装着された二艘のカヌーに同行した船長とポーターが乗ってこぎ手となる。 マヌー川を上り下りする船やチャロで乗った小型のボートと違い、カタマラン船には平らなプラットホームが装着されているので、撮影には好都合だ。 それでも遠く離れた小さな鳥の撮影はなかなか思うようにいかない。船を静止していても前後左右の多少の揺れは止められない。遠くの被写体をとらえよとする時には、この微妙な揺れが厄介なのだ。
船を出して対岸に近づくと、湖面にさざ波が立っている。ファインダーから覗くとオオカワウソの群れが流木の上から湖に飛び込み魚を捕っている姿が見えた。また近くには鵜(グアナイウ)が泳いでおり捕獲した
大きな魚を飲み込んでいる。
「 カワウソ」と「ウ」の撮影に夢中になっていると、桑島先生がきれいな鳥がいると、湖岸の木の上を指さしている。見ると色鮮やかな七面鳥のようなと鳥がとまっている。 ポアジンと呼ばれるアマゾンにだけ棲む貴重な鳥である。鶏(ニワトリ)ほどの大きさがあるので撮影は楽だ(写真8〜9)。 双眼鏡で眺めていたガイドがこれは珍しい鳥だと言ったのは、流木の上で羽を休めるサンカノゴイ(Sun Bittern)だ。その姿は比較的地味な感じだが羽を広げた姿は 艶やかである。(写真 10〜11)
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