神々しく輝く八ヶ岳連峰
日本列島を寒波と冬の嵐が吹き荒れた翌日の9日早朝、久しぶりに八ヶ岳の山麓・野辺山高原に出かけた。
標高850mの小淵沢、早朝6時の外気温はマイナス6度、これから向かう野辺山は1300m。標高差を考えると、現地は間違いなくマイナス10度は超えていそうだ。
案の定、高度を上げるにつれ寒さは一段と厳しくなり、所々に立っている温度表示盤の数値が刻々下がっていく。夜の明け切らぬ八ヶ岳高原ラインはあちこちで凍結しており、氷上では、4WDのスタットレスもまったく歯が立たない。特にコーナーは尻を振るので危険だ!
夏場なら30分もあれば十分な距離を1時間ほどかけて野辺山高原に到着。この辺りはJRの日本最高地点、
視界は一気に開けて、白銀に輝く八ヶ岳連峰の壮麗にして雄大な姿が飛び込んでくる。
小さい頃から山に囲まれた環境で育った私であるが、新雪に覆われた山の姿を見ると、いつも心がときめく。汚れた心を洗い清めてくれるようで、しばらく眺めていると清々しい(すがすがし)気分になってくる。特に肌を刺すような外気に触れながら眺めていると、心が稟(りん)としてくる。
テレビのニュースを見るのが怖いような昨今であるが、末世的な世情は年明けと共に一段とボルテージを上げ、尊属殺人もいつしか姉弟の殺し合いにまで達し、餓鬼畜生界の様相を呈してきた。
狂ってきたのは人心だけではない。本来ならコートの襟を立てて歩くはずの厳寒のニューヨークは米気象台始まって以来の暖冬で、最高気温が22度、市内の植物園の桜が狂い咲き、中心部のセントルパークでは,Tシャツ姿の若者がピクニックを楽しんでいるという。
物心両面から狂気が人々の心に忍び込もうとしている。あなたの心は大丈夫ですか?! 仕事や家事に追われ、都会生活から抜け出られない御仁は、せめて私の写真で「洗心」して頂きたい。
冬の八ヶ岳の写真をご覧になりたい方は「八ヶ岳の四季・2003年」厳冬の八ヶ岳高原をご覧下さい。
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