然別湖コタンを訪ねる
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凍結した大きな氷塊が流れる十勝川。
こうした氷が豊頃町の海岸に流れ着いて、ジュエリーアイスを生み出しているのだ。
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豊頃町の海岸でのジュエリーアイスの撮影を終えた後、帯広まで引き返し更に進んで然別湖コタンを訪ねることにした。 帯広から然別湖まではノンストップで走れば2時間ほどの距離であるが、途中で目に止まる風景を撮影しながら走るので、倍近いほど時間がかかった。
広大な平地に広がる雪景色は北海道ならではの景観に目を奪われ、何度も何度も止めて頂いて撮影するところとなった。
積雪の彼方に林立する白樺、十勝川沿いの氷上で遊ぶハクチョウやコガモたち、吹きだまりの雪が造った不思議な造形美 十勝川の長い陸橋を渡る特急列車、陸揚げされて並ぶ漁業船舶。 どれも皆、心に残る景観であった。
こうした雪景色は見た目はきれいだが、いざ写真に収めようとすると結構大変だ。 平凡な景観だけにアングル、つまり切りとり方が難しいからだ。 時には吹きだまりの雪の彼方に浮かぶ山並みを撮るために、凍りついた車の屋根に上ったり、十勝川にかかった陸橋を走る列車を
下から撮るために、積雪の河の土手を滑り降りて胸まで雪に埋まったりと、見守っている鈴木さんに心配をかける場面も何度かあった。
早朝のジュエリーアイスではチャンスに恵まれなかったが、その分、午後からの旅は素晴らしい景観に恵まれ、写真展に使える写真を何枚も撮ることが出来た。
今回撮影した写真の内の何枚かは、5月から開催を予定している「水の惑星地球展」に展示する予定なので、是非ご来館頂き、ご鑑賞して頂きたいと思っている。
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吹きだまりの雪の彼方の山並みの景色を撮るために、
失礼して車上の上に立たせて頂いた。
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氷点下5度の日本一寒いアイスバーで一杯
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然別湖の湖水から造られた自然氷。
全てのアイスドームや内部の施設も皆この自然氷で造られている。
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午後3時過ぎに到着したのが然別湖コタン。 コタンとはアイヌ語で村のこと。 然別湖は大雪山国立公園内にある年間を通して観光客が絶えない観光スポットで、標高が810メートルと北海道では最も高い場所に位置している。 冬になると、湖は完全に凍結し、氷上には人の手で造られた氷の村が出現する。
氷の村のアイスドームは年々その規模を大きくしておられるようで、どれもが皆、細部まで手を抜かずに造られていて、まさに氷の芸術品を見ているようであった。 中でも最も大きなアイスドームの中に造られたアイスバーと教会風の部屋は圧巻
。
アイスバーには、様々な色とりどりのリキュールやお酒、ジュース類が氷の棚に並んでいる。 年々、飲み物の種類が増えているようで、今年は下の写真を見て頂ければ
お分かりのように、50種類以上のボトルが並んでいた。 注文したお酒は透明な氷で造られた「アイスグラス」に注がれて、氷のカウンタ
ーに置かれる。 だから冷たい飲み物でも、グラスにわざわざ氷を入れる必要はない。
手袋をした手で持った氷のグラスに入ったカクテルは、他では味わえない格別の味であった。 アイスドームの中には脱衣所が雪と氷でできた「氷上露天風呂」もある。 氷点下20度の中で入る露天風呂はさぞかし格別なものに違いない。
今回は時間がなかったので体験できなかったが、次回には挑戦してみたいと思っている。私は
以前、南極と北極で氷の海に浸かったことがあったが、なぜかあまり寒さを感じなかった。 体が低温を覚悟していたからだろうか。 奇しくも久しぶりに両極の旅を思い出すところとなった。
同行して頂いた鈴木さんには多忙の中を時間を割いてご案内頂き、ただただ感謝である。 本当に有難うございました。
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北海道ならではの景観 @ |
A
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十勝川の氷上で
くつろぐハクチョウと鴨
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ハクチョウの求愛の舞い |
十勝川の陸橋を渡る特急列車
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陸揚げされた船舶 |
完全に氷結した然別湖コタンでは、氷で造られた露天風呂や
アイスドームの中を見学することが出来る。 (クリックで拡大)
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凍結した然別湖の
湖上に造られた氷の建造物
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マイナス20度近くに達する
夜間照明に照らされた景観
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建物の中には氷で造られた
カウンターバーがあり、様々
な飲み物が氷の棚に並んでいる。 |
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カウンターで飲み物を注文
すると、透明の氷のカップに
入った色鮮やかなジュースが
出てくる。 格別の味だ!!
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氷に囲まれた小部屋で透明の氷の
テーブルを囲む子供たち。 座る
椅子も勿論、氷で造られている。 |
今年造られた祈りの場。
広さは十畳間2つ分ぐらいはあろ
うか。 見る者を圧倒する空間だ。 |
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