前回、5月末に北海道を訪れた主な目的地は羅臼で、シャチの撮影が狙いであった。その際の写真は「北海道撮影の旅 @、A」
に掲載済みであるので、ご覧頂いていることと思っている。その後、先月、7月末に訪れたのは美瑛町で、色とりどりの花が見ごろを迎えている「四季彩の丘」
が一番の目的地であった。
7月27日夜、札幌の講演会のスタッフを務めてくださった齊数氏のご自宅に宿をとらせていただいた後、翌日早朝5時に彼の車で富良野に向け出発。2時間ほどで富良野についた後、前回同様、中島氏に案内して頂いて目的地・美瑛に向かった。
美瑛では「四季彩の丘」が最も名の知れた花畑であるが、
そこを訪ねる前に途中にある「ぜるぶの丘」や「彩香の里」などの花畑をいくつか見学することにした。訪ねてみると、どこもみな花は見頃を迎えており、本土では見ることのできない広大な丘一面に広がるその景観は
、なんとも見事であった。
「ぜるぶの丘」では花とは別に珍しい木を見ることになった。それは「抱擁の木」と名前が付けられた木で、何も知らないままその木の前に立つと、ナナカマドらしい木がそそり立っていた。不思議なことに、木の左側の枝を見るとそれは我が家の庭に立つイチイの木の枝であった。木が2本あるのかと思って下の幹の部分を見てみたが、1本の幹しかなかった。(写真
@)
不思議に思って反対側に回って幹の部分を見ると、イチイの太い幹の中にもう一本の幹があり、真上に向かって伸びて
いた。それがナナカマドの木で、イチイの木の幹は途中から右側に向かって伸びていた(写真A)
。まさに、真上に向かって伸びているのは、イチイの木に抱擁されたナナカマドの木であったのだ。
今回はそんな珍しい木が立つ「ぜるぶの丘」とその周辺の丘に咲く、色とりどりの花景色をご覧になって頂くことにする。