謎の照明装置

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ハトホル神殿のオーパーツ

アビドスからルクソールに帰る途中に、デンデラと呼ばれる遺跡がある。そこには紀元前1世紀、あの有名なクレオパトラ女王時代に建立されたハトホル神殿が建っている。

この神殿も、セティー1世葬祭殿と同様、過去の遺跡の上に建てられており、その地下には3層からなる地下室が存在しているが、その建造年代は地表部分より遙かに古いものと言われている。

その地下1階の長細い廊下状の部屋の壁に、「フィラメント電球」と「絶縁器」を描いたと思われる奇妙な絵柄が描かれている。

これらの絵柄は本当に照明装置を描いたものだろうか? もしそうだとしたら、近代になってエジソンが電気を発明する遙か昔に、すでにエジプトでは電気の存在が知られ、照明装置が存在していたことになってくる。

 

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ナイル川の釣り人

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ナイル川沿岸の断層

ナイル川の上流には、繰り返されたナイルの氾濫の後と思われる堆積層の断層が見える。

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ゲート

ハトホル神殿には新旧の遺跡が混然となっている。

煉瓦状の小さなブロックで造られた粗雑な外壁が取り囲む一方、入り口には高さが7メートルほどもある巨大なまぐさ石が乗ったゲートが見える。

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ハトホル神殿

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神殿内部 1

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神殿内部 2

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地下室の最南端西側の壁画

ギザのピラミッド群や河岸神殿に限らず、他の幾つかの遺構の内部には不思議なことに、明かり取りの窓がまったくないのに、なぜか天井や壁に煤の跡が残っていない。

古代エジプト時代には、「松明」か「オイルランプ」ぐらいしか照明具はなかったと主張するエジプト学者の意見が正しいなら、これらの照明具を用いて部屋の仕上げをした地下室や室内の奥深い部屋には、煤の後が残っていなければおかしい。

ましてや、長時間かけて壁画や碑文を彫ったと思われる室内は、部屋の隅々(特に天井部分)が真っ黒になっているはずである。

しかし、多くの遺構にそのような形跡が見当たらないことを考えると、古代エジプトには、電気を用いた照明装置が存在していたのではないかと考えざるを得なくなってくるが、ハトホル神殿の壁画はそれを裏づける一つの証となるものである。

 

 

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東側の壁画

照明に浮かび上がった突き当たりの両壁には、巨大な「ガス入り電球」にそっくりの照明器具をかかえた人間と、それを支える「高電圧絶縁器」と呼ばれるジェド柱、それに明かりの下で作業をする人や、手を取り合ってなにやら儀式めいたことをしている二人の女性の姿などが描かれた奇妙な壁画が、ほとんど無傷のまま残されている。

地下室の存在が一般には知られていなかったために、盗掘者による破壊や盗掘から逃れられたのであろうが、後世の研究者にとっては幸いであった。これまでに幾度となく写真で見てきたなじみの絵柄であるが、改めて、こうして間近で眺めて見ると、まぎれもなく照明電球を描いたものであることが実感される。

よく見ると、電球の中のフィラメントは蛇の姿で描かれているが、蛇とかコブラは古代エジプトでは、電気や稲妻のシンボルとされているものである。また右の端に描かれたヒヒの姿をしてナイフを手にした動物は、トート神と呼ばれる神の化身を表している。

トト神は魔法と知恵、すなわち古代の科学を象徴する神とされているが、「自ら発する光で暗闇を明るくする努力をした」とされている点を考えると、電気の神様のような存在である。

このような点を考慮すると、突飛な考えと思われがちな電球説が決して的はずれでないことがわかるばかりか、一段と真実味を帯びてくるようだ。

さらに電球の付け根の部分には花弁状のソケットが取り付けられ、そこから延びているコードもしくは高電圧ケーブルは、発電装置のようなものに接続されている。そして明るく照らされた部屋の中では、二人の人物が何か儀式めいたことをしている様子が伺われる。

 

 

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ハトホル神殿内部の壁

薄暗い部屋の内壁に刻まれた象形文字が、床に置かれた照明で浮かび上がって、古代神殿独特の幻想的な雰囲気を漂わせている。

 

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神殿屋上から南側を展望したところ

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