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ルクソールの早朝の風景
カイロに戻る早朝、一人でのんびりとルクソールの街を散策してみた。観光客の姿がまだ見えない明けたばかりの街には、昼間には見られない静かで穏やかなルクソールの風景があった。 かって「テーベ」と呼ばれ古代エジプト王朝の都がおかれたルクソールも、今はカイロの人込みや喧噪を体験してくると、ホッとするほど落ち着きを感じる街となっている。 朝焼けに染まったナイル川を、すでに漁を終えて船着き場に戻る小舟が行き過ぎ、空には、赤と青の巨大なアドバルーンがゆっくりと上昇していく。 向かいの丘陵の麓には、有名な「王家の谷」や「ハトシェプスト女王の神殿」が建っている。丘陵地帯の村々では、今頃は早起きの鶏や子供たちが走り回り、牛や水牛は草原に連れ出されて行く頃だ。 ルクソール神殿には、いにしえの多くのファラオたちがおのれの偉業と権力の大きさを示さんと建立した、神殿やオベリスク(巨大な石塔)が立ち並んでいる。そんな神殿の円柱が立ち並ぶルクソールの遺跡には、観光客を乗せて走る馬車の姿がよく似合う。
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