八ヶ岳高原の紅葉
福岡、札幌の講演会を終えて戻った翌日、11月3日は朝から晴天、時間を取って八ヶ岳高原の紅葉を撮りに出かけた。標高1500mの山麓に広がる紅葉はピークを2〜3日過ぎた感じだが、それでも雄大な八ヶ岳と遠くに浮かぶ富士山をバックにしたパノラマはなかなか迫力があった。
ファインダー越しに自然の美しい景観を眺めている瞬間が、私の心が最もなごむ一時である。そんな時、シャッターを押しながら思うことは、「来年も再来年も・・・・こんな穏やかな気持ちで写真を撮り続けれることが出来るだろうか?」ということである。
経済の崩壊、自然災害、異常気象、食糧危機、隣国との争い ・・・・・ 昨今の世の中を見ていると、いつ何が起きてもおかしくない状況である。オバマ大統領のチェンジ(変化)は遅々として進まないが、社会の変化は凄い勢いで進んでいる。
それも決して良い方向とは言えないようである。
時の流れがこれだけ速くなってきている今、一番驚かされるのは、一つ一つの行動に対する結果が驚くほど早く出ることである。それは、因果応報の流れが速まっている証でもある。「積善の家に余慶あり、積不善の家に余禍あり」
、これは、「自分がこの世で積んだ善悪は、子供や孫の代に現れるぞ」という格言であるが、どうやらそれは通用しないご時世になったようだ。今は、積善にしろ積悪にしろ、その結果は数年の内に現れる時代である。
最近気になることが起きてきている。台風が来たわけでも、竜巻が発生したわけでもないのに、永平寺や鶴岡八幡宮などの有名な神社の御神木と呼ばれる大木が次々と倒れていることである。800年を超す樹齢を考えると、その倒れ方はあまりに急激すぎる感じがする。
日本神話に登場する神々が我々に「時の到来」を知らしめているのかもしれない。
今日は沖縄講演会、早朝5時の出発である。 福岡、札幌と寒暖の激しい旅で体が順応するのに苦労していたが、再び明け方氷点下の八ヶ岳山麓から2
6度の沖縄へ、また体がびっくりしそうである。