ウロス島:シュスタニ遺跡

 

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ウロス島

ティアワナコからの帰り、チチカカ湖に浮かぶ「ウロス島」に立ち寄った。

島と言ってもここは普通の島ではない。トトラと呼ばれる植物の葦を積み重ねて造った人造の浮島である。このような島が大小併せて40島ほどある。

島は6畳ほどの小さなものから350人が生活するものまで大小さまざまで、併せて700人ほどが生活しているという。大きな島には学校や教会もあり、テレビもある。前回立ち寄ったとき、トトロで出来た小屋の中のテレビに、日本の漫画が映されているのを見て驚かされたことを思い出した。

ここに住むウル族の人々は、チチカカ湖に生息する魚や水鳥を捕り、畑で(もちろん浮島にある畑である)ジャガイモなどを造って生活している。

ウル族の出自についてはよく分かっていないが、古い民族であることは間違いないようだ。現在純潔のウル族は途絶えてしまっており、ケチュア族とアイマラ族の混血になってしまっている。

このページの後半の写真は、翌朝チバイへ行く途中で立ち寄った「シュスタニ遺跡」のものである。


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  「トトラ」と呼ばれる葦

浮島を造るのは、我々が考えるより簡単のようだ。

トトラを切って3メートルほどの厚さに積むだけで出来てしまうらしい。2ー3年ほどすると水に浸かっている部分が腐ってくるので、また新しいトトラを積み重ねていく。

そうしていくうちに、次第に島は大きくなり、何百人もの人が生活出来る島が出来上がっていくのだという。

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  葦船

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  島の上に月が架かる

島を離れる頃には、すっかり陽が落ちて、島の上には月が架かっていた。

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  夕日に照らされた葦船

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  シュスタニ遺跡

プーノの近郊に、プレ・インカからインカにかけての遺跡と言われるシュスタニ遺跡がある。遺跡には新旧の不思議な石塔が建ち並んでいる。

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  巨大なサイロ

石塔に近づいてみると、見上げるほどの高さで、マチュピチュやクスコの「太陽の神殿」で見てきたのと同じ、巨石で造られた円筒形の建造物である。これは完全に先史文明のものだ。

巨石を使ってこれだけ見事な曲線を描いた建造物を造る技は、驚異的である。さらに驚くのは、巨大な石を12メートルもの高さに積み上げていることである。

地上面に開いた開口部から入って内部を覗くと、頭上3メートルぐらいから上は、何故か石が詰まっている。それは後世の人間の仕業であろう。

考古学者は、この建造物はインカ時代の墳墓だと考えている。建造物の底から遺骸が出てきたことが墳墓説の根拠となっているものと思われるが、私にはそのようには思えない。

私は、原初は穀物の貯蔵用のサイロではなかったと考えている。一部の建造物から人骨が発見されているのは、後世のインカ人が、墳墓として使ったからではなかろうか。

少なくともインカ人は、これだけの巨石を積み上げる技は持ち合わせていなかったことは間違いない。

 

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  放置された巨石

周囲には、崩れた巨石が積み重なっている。

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  後世のサイロ

後世に作られた同様の建造物が建っている。後世のインカ人にはこの程度のものしか造れなかったのだ。

上の写真と見比べると建造技術の差が歴然としているのが分かる。この程度のものなら墳墓として作られたであろう。

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