英国のEU(欧州連合)からの離脱問題。離脱を巡る協定案が英国議会で合意されないまま離脱の期限、3月29日が刻一刻と迫っていることについては、これまでにも何回かお伝えしてきた通りである。 そして、期限切れの当時に開かれた英国議会において、メイ首相の提案した3回目の協定案に対する採決が行われたものの、またもや否決されることとなった。
本来ならこれで「合意なき離脱」ということになるのだが、EUが4月12日まで離脱の延期を認めてくれているため、残された2週間が最後のチャンスとなりそうである。今後のシナリオとして考えられるのは下記の3つである。
@ 合意なきまま離脱する
A 離脱の期限をさらに延期する
B 離脱そのものを撤回する
Aの「離脱期限の延長」は英国議会での合意が前提となっているため、このままではをEU議会が承認する可能性は小さい。また、@の「合意なき離脱」となった時には、英国社会と経済の混乱は必死で、Bのケースでは国民の分断が一段と増すことになるのは避けられない。 いずれにしろ、英国と英国国民にとって、これからの2週間は国の未来を左右する重要な日々が続くことになりそうである。