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子供や学生たちが始めた温暖化対策

 
 

 

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「未来のための金曜日」運動の創始者・スエーデンのグレタ・トゥーンベリさん。
(15日ストックホルムで行われた「未来のための金曜日」デモで)

 

 
 


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ドイツでは15日の金曜日、1万人規模の「未来のための金曜日」デモが行われた。

 
 

読者は「未来のための金曜日」と呼ばれる温暖化対策を訴える運動をご存じだろうか。先日、NHKの番組で取り上げられていたので調べてみると、スエーデンのグレタ・トゥーンベリさんという16歳の生徒が始めた運動であった。 

彼女は8歳の時に地球の温暖化を知り、大人が行っている温暖化対策は手ぬるく、このままでは自分たちが大人になる頃には、地球環境があまりにひどくなっているのではないかと恐れて、昨年8月から毎週金曜日に学校を休んで、ストックホルムの議会の前で温暖化対策を訴えたのがきっかけであった。

「温暖化は自分が学校をサボることより悪いことだ」というのが、彼女の意見である。そしてこの運動は我が国ではあまり広く知られていないが、今世界的に広がって来ており、3月15日の金曜日には、スエーデンの他、世界105ヶ国、1660カ所で行われた。世界中の若者が参加したこれだけ大規模なデモはかってないものであった。

なんといっても驚かされたのは、この運動が小さな子供や学生たちが中心となって行われている運動であることと、行われる日が金曜日という授業の行われている日である点である。なぜ午後の授業を休んで行うことになったのか? 「放課後に行っても世間は注目しないし、政治家は動かないから」ということが理由であったようだ。

 
 



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ドイツの1万人規模のデモの原動力となった少女。温暖化対策の詳細を決め
実行するのは大人だ。 しかし、その大人を動かすことは子供達でもできるのだ。

 

そして、この運動に賛同し15日のドイツ北部の都市・ハノーバーでの大規模デモを企画した少女(上の写真)も、「今日休んだ2時間の授業よりも、私の未来の方が大事です」と語っていた。現在温暖化進んでいる原因にはCO2の増加だけでなく、異常な太陽活動よる影響も大きいのだが、CO2の削減を進めることが大事であることは間違いない。

こうした動きに対して、ドイツのメルケル首相は理解を示し、ノルウェーの国会議員はトゥーンベリさんをノーベル平和賞候補に推薦したことを明らかにし、彼女への支持は世界中で広がっている。温暖化対策を決めたパリ協定から離脱したトランプ大統領に平和賞を授与するなら、トゥーンベリさんの方が適任だ。

CO2といえば中国、しかし、最近は隣国韓国でもかなり厳しい状況が始まっており、さらにインドの状況は中国を上回る程のレベルにまで達して来ているようである。国連環境計画(UNEP)が伝えるところでは、2017年の世界の温室効果ガス排出量は535トンとなっており、前年比1・3%増。過去最多を記録している。

こうした数値を見ると、2030年の目標値である400トンはかなり厳しいことが分かる。子供たちの訴えをいかに大人が真剣にとらえ、国を挙げて温暖化対策に取り組むかである。日本では15日の金曜日のデモ参加者は渋谷で行われた学生100名程であったというから関心が少ないことは事実だ。もはや恵まれた環境に胡坐(あぐら)をかいているほど猶予はないのだ。

 
 



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インドのニューデリーで行われた「未来のための金曜日」デモ

 

 
 



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南アフリカのケープタウンで行われたデモには小さい子供たちも多数参加していた。

 

 
 



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米国の「未来のための金曜日」デモ。 トランプ大統領に見せてやりたいものだ。

 

 
 



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ドイツのデモには小学生も参加
 

 
 



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渋谷で行われた100人の大学生たちのデモ。 先進国としてはあまりに小規模であった。

 




 

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