北朝鮮ミサイル発射場で施設再建
 

 


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北朝鮮ミサイル発射場で施設再建
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キム・ジョンウン委員長の本音が見えて来た

 
 

 
 



2019年3月2日に撮影されたトンチャリンにある長距離ミサイル発射場

 
 

合意文書の署名も行われないまま、物別れとなった2回目の米朝首脳会談。トランプ大統領の求める完全な非核化に金正恩委員長が応じることは無理であることは、これまでに、何度もお伝えして来た通りである。

「今夜から始まる米朝首脳会談」で記した次のような内容を、読者は覚えておられるだろう。 

私は金正恩委員長がトランプ大統領との会談を続ける真の目的は、時を先延ばしすることではないかと思っている。ほぼ完成間近に迫った核とミサイルを完全なものにするため の開発が、今もなお続けられていることを考えればそれは明らかだ。

それを裏付けるように米国の情報機関は最近の衛星写真を公開し、核施設は現在も稼働中でその規模も拡張されており、ミサイル開発もその精度を上げるために研究が続けられていることを確認している、とする情報を流している。
 

昨日、この記事を裏付けるように、北朝鮮の動向を分析している米国の研究グループ「38ノース」と「Digital  Globe」が3月2日に撮影した衛星写真を発表した。それはトンチャリンにあるソヘ衛星発射場と呼ばれている長距離ミサイル発射場で、施設を建て直す動きが始まっていることを裏付ける確かな衛星写真であった。

 
 

 
 


昨年7月20日の写真と比べると、
壁と屋根の改修工事が行われたのは間違いなさそうだ。

 

上段の左右2枚の写真を見て頂ければ、よくお分かりになられるはずだ。右側の2018年7月20日撮影の写真に写ったミサイル建造施設の外壁は、左側の2019年3月2日付の写真では白色のコンクリートらしき壁に変わっている。また屋根がなく内部が丸見えだったのに、新たに屋根が造られている。

昨年6月の米朝首脳会談後、施設の一部の解体作業が始まっている写真が公表された際には、北朝鮮が約束したミサイル施設の解体作業に取り掛かったとして、その前向きの姿勢が好感されたわけだが、どうやら解体作業は壁の取り換えと屋根を造るための準備作業に過ぎなかったようである。

今回発表された衛星写真は、先日行われた第2回首脳会談後のトランプ大統領の「歴史的な実りある会談であった」「両国は非常に良好な関係を築いている」という発言がいかに絵空事であるかを物語っているようである。

ミサイル建造施設の改修工事が始まったのが首脳会談の始まる直前であったことを考慮すると、キム・ジョンウン共産党委員長が、米国を射程圏内に入れる長距離ミサイルの開発を決して破棄しようと考えていないことは明らかである。今回の改修工事はキム委員長がトランプ大統領との交渉に対する駆け引きとして行ったのではないかという見方もあるようだが、改修の時期を考えると、疑問符がつく。

これから先もトランプ大統領は協議を続けると語っているが、私は、来年の大統領選挙前か後になるかは定かでないが、遠からずしてほころびが見えてくることになるのではないかと考えている。

 

 




 

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