南極第5日目A

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再びウシュウアイアへ

リビングストーン島上陸

16:30 最後の上陸地点リビングストン島のハナポイントへ向かう。

この島には多くの動物が生息しているようだが、この島を訪ねる最大の楽しみは、ひょっとすると、「マカロニペンギン」に会えるかもしれないということであった。これまで我々は、3種類のペンギンを見てきた。

頭に白い斑紋があるのが「ジェンツーペンギン」。顎にヒゲのようなストラップが入った「ヒゲペンギン」。そして黒い顔にくりっとした白い目が特徴の「アデリーペンギン」である。

リビングストーン島には、しばらく前には4羽のつがいのマカロニペンギンがいたそうだが、前回のクルーズで寄った際には観察できなかったとのことで、もしかすると既に島を離れてしまっているかもしれないということだった。

近づくソディアックの上からペンギンのコロニーが見えるが、マカロニペンギンの存在までは確認できない。コロニーを避けて上陸してみると、南極オットセイと象アザラシが群をなして横たわっている。初めてみるゾウアザラシの巨大さには圧倒された。400キロ近くある雄の横を通るペンギンがまるで小鳥のように見える。

雄は十数頭の雌を従えてハーレムを築くそうだが、この時期はペンギンと同様、毛(皮)換わりの最中らしく、換皮の終わるまで海にも入れないのだろうか、動き回らず静かにしている。それにしてもミンク鯨ほどもあるブヨブヨした巨体が横たわっている姿はなんとも奇妙奇天烈で,あまり様になる風景ではなかった。

マカロニペンギンに出会う

ソディアックから見えたコロニーを訪ねた我々は、幸運にもジェンツーペンギンやヒゲペンギンに混ざった11羽の「マカロニペンギン」を発見することが出来た。恐らく離島する直前の最後のチャンスだったに違いない。オレンジ色の飾り羽が頭上についたマカロニペンギンのつがいの姿が印象的だった。

奇跡的に会えたマカロニペンギンに別れを告げるのが惜しくて、雪山登山をやめて2時間ほどマカロニペンギンのもとで時間をつぶしてしまった。

ソディアックへの戻る途中、砂浜の岩陰に作られた巣でオオフルマカモメがヒナに餌を与えているのをの見つけた。後で聞いてみるとメンバーの中でたまたま私だけが観察できたらしく、皆にうらやましがられた。

帰船して、最後のタラップを上がる私の脳裏を、南極圏5日間の驚異と感動の場面が走馬燈のように駆け巡っていた。ペレグリン社の勇気ある企画と天候に恵まれ、通常の南極クルーズでは得難いほどの数々の素晴らしい場面を体験することが出来た自分は本当に幸せ者であった。

長年の夢を実現できた満足感と、5日間の厳しい日程をやり遂げた充実感を乗せてイヨッフェ号は帰路に就いた。

イヨッフェ号のスタッフの皆さん、ペレグレン社のエクスペディション・スタッフの皆さん、通訳の野口さん、添乗員の栗山君、そして同行のツアーの皆さん本当に有り難う!!

去りがたい思いで南極圏を離れる我々を見送るように、南極の空には茜色(あかねいろ)の夕焼け雲を背景にオオフルマカモメが群をなして飛んでいた。それは生涯忘れがたい光景であった。

 

 

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見納めになる南極大陸


ゾウアザラシ
(Elephant Seal)

 


ゾウアザラシと
ジェンツーペンギン

巨大なゾウアザラシの横を通り過ぎるペンギンが。まるで小鳥のように見える。
 


ハヤサシチドリ

 

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オオセグロカモメ
(Kelp gull)

オオフルマアモメの
親鳥と雛

マカロニペンギン@

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B

C

海に向かう
ジェンツーペンギン

ヒゲペンギン




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  マカロニペンギン(MACARONl PENGUlNS)




平均身長 :
    70センチメートル
平均体重 :
     4.2キログラム
生息数 :
     1184万つがい

マカロニペンギンは、ペンギンの中でも比較的小さく、白と黒の羽毛に加えて頭の上に黄色の羽が付いており、最大の群生地はハード島と南ジョージア諸島である。

18世紀の頃、おしゃれな人たちのことをマカロ二・ダンディーと呼んでおり、それにちなんでマカロニペンギンと名付けられた。

マカロ二ペンギンは卵を2つ産むが、通常、一つ目の卵は2つ目の卵の半分くらいの大きさであり、滅多に雛が生まれることはない。

卵が生まれ数週間すると雌はオキアミを探しに海に行き、その間雄は雛を守る。

1月になると夫婦そろって海に行くようになり、3月頃になると雛は自分で泳げるようになる。


 

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