連日の寒波が続く富士山麓。富士五胡の中で最も高地〈標高1200m)にある山中湖では、氷上でのワカサギ釣りが解禁となった。冬の風物詩ワカサギ釣りを撮影しようと、31日朝5時起きして山中湖に向か
った。釣り糸ならぬカメラを手に湖岸に立つと、岸から200メートルほど離れた氷上に沢山の老若男女の釣り人の姿が見えた。
氷上を歩くには、スパイク付きの靴でないと危険だ。私は冬場に撮影に出掛ける際には、雪の下が凍っていて滑ることが多いので、スパイクが付いた長靴で出掛けることにしている。
湖岸にはカメラマンがたくさんいるのに、湖上の釣り人たちの近くにやって来ないのでなぜかと思っていたら、どうやら滑り止めの靴を用意した人が少なかったからのようである。
係の方にお聞きしたら、解禁の初日には5〜6百匹釣られた方が何人もいたようである。今日はどうだろうかと釣り人の籠の中を覗くと、まだ釣り開始から1時間もたっていないのに
、すでに沢山の魚が踊っていた。河や海での釣りと違って氷上の穴掘り釣りには、あまり高度のテクニックは必要ないらしく、かわいい幼稚園児が垂らした釣り針にも、活きの良いワカサギが掛かっていた。
山中湖は私の住む標高900メートルの八ヶ岳山麓とほぼ同じ気温である。このところかなり厳しい寒さが続いているが、全面凍結していないところをみると、本格的な寒さはまだ
これからのようだ。もう一段の寒波が到来すれば、どこの湖岸からも氷上に出て霊峰富士を仰ぎながら、ワカサギ釣りを楽しむことが出来そうである。
快晴のこの日、湖上から眺める富士の姿は実に雄大で、麓まで雪化粧したその姿は思わず手を合わせたくなるほど神々しかった。先日、ある方が龍神様に富士山の上空へと連れて行かれ、そこから見させられたのは、富士山を丸く囲む形で張りめぐらされた巨大なバリアであった。
こうして邪悪な力による人工的な噴火から霊峰・富士を守って下さっているのが、龍神様とカラス天狗様たちである。しかし、いつまでも守り通せるという保証はない。数日後に現れた天狗様は人々の祈りが止むと、邪気に満ちた力によって秩序が崩れ決壊が破れてしまうことになると、告げ
られたようである。
今日から、いよいよ講演会がスタートする。先ずは東京、帯広、札幌と3連ちゃんである。旅先の宿で、霊峰・富士が1日も長く美しい姿を留めることが出来るよう、お祈りをして床につくことにする。