とうとう、心配されていたロシア軍のウクライナへの侵攻が始まった。
ウクライナ政府によると、ロシア軍は24日午前(日本時間25日未明)ウクライナ東部の親ロシアの武装集団が一部を実効支配しているルガンスク州とドネツク州、またベラルーシーと国境を接する北部、黒海と接したオデッサ等の主要都市への攻撃を開始したようである。
プーチン大統領は武装集団の支配地域に住む市民の保護のためだと正当性を主張しているが、この攻撃で既に一般市民を含む57人が死亡し170人が負傷する事態となっている。一方、バイデン大統領は「プーチン大統領は破滅的な人命の損出をもたらす計画的な戦争を選んだ。米国と同盟国・友好国は結束して断固とした措置を取る」と発表しているが、まだ軍事的行動に出る気配は見えない。
欧米のマスコミは、「国際社会はプーチン大統領に対する信頼はゼロになった」として、今回の侵攻はロシア対ウクライナの戦争に留まることなく、もし米軍やEUが参戦することになれば、世界規模の戦争となり核戦争へと進むことになるかもしれないと、強い危機感を伝えている。
しかし、当面、米国やEUはロシアに対して武力行使を行わず、経済的な制裁を加えていくことになりそうであるが、今回の戦闘の当事者であるプーチン大統領が日本を含めた欧米諸国の統治者とは異なり、元ロシアの諜報機関・KGBの出身者であることと、発言の中で核の保有をちらつかせている点を考えると、事態の先行きをあまり甘く考えない方が良さそうである。
旧約聖書が伝える人類の終末へと向かうロシアと欧米諸国との最終戦争では、最終局面においてロシア軍がイスラエルの地に立つことを伝えているが、どうやら今回の動きを見ると、そうした事態が遠い未来のことではなくなる可能性が有りうることは、頭にいれておいた方が良さそうである。
当面気になるのは、既に高騰してきている原油価格の更なる上昇である。