夏の終わりを告げる山野草
先月末、時間が取れたので近くの入笠山の花畑を訪ねた。標高1600メートルのゴンドラの終点駅を降りるとその直ぐ近くには、5月のカタクリから始まって、6月のスズラン、アヤメ、7月のノアザミやシモツケ、8月のアケボノソウやウメバチソウ、そして、9月のタムラソウまで100種類を超す山野草が咲く花畑があり、季節を追って咲く可憐な花たちの姿を観賞することが出来る。
またそこには、草花の蜜を求めて様々な蝶や昆虫たちも集まり散策する者の心を和ませてくれる。展望台からは八ヶ岳とその山麓の全貌が見渡せるので、四季折々の景観を楽しむことも出来る。写真集『
最後の楽園・八ヶ岳 』の6〜7ページに掲載したパノラマ風景はその中の冬景色の一コマである。
今回と次回、2回に分けてそんな花畑に咲く山野草を掲載することにした。一段と世の中が騒然としてきている昨今、何より大事なことは毎日を穏やかな心で過ごすことである。読者におかれては、ひたむきに咲く草花や、短い命を全うしようと蜜を求めて飛び交う蝶や昆虫たちの姿を見て頂いて、心を和ませて頂ければ幸いである。