8月15日は日本三大花火大会の一つである「諏訪湖花火大会」の開催日。
我が家から諏訪湖までは30分もかからない距離であるがが、これまでに一度しか見学したことがなかった。花火の撮影に挑戦してみたかったが、数年前から、入場するには事前に入場券を手にすることが必要になっており、たとえ券を手にしても三脚の持ち込みが禁じられているため、一般席では撮影はできない状況となっていた。
そのため、撮影するにはカメラマン席を確保することが必要で、そのカメラマン席の数はたったの20席。毎年申込者の数は数百人から1000人ほどだというから、
当選することは無理だと思い諦めていた。今年は娘が私の願いを叶えてやろうと、申し込みをしてくれたところ、幸運にも20人の中に入ることが出来たのだ。
8月に入り、撮影日を首を長くして待っていたところ、1週間ほど前から台風10号が日本に向かう状況が発生し、中四国方面に接近。
その影響が遠く離れた八ヶ岳山麓一帯にも及んでいたため、風雨が強まっており、開催の行方が心配される状況と化していた。
当日、夕方5時過ぎに家を出る時には
雨が降っていたが、開催されるのを信じて出かけたところ、嬉しいことに、上諏訪駅に着いた時には雨は上がっていた。しかし、上空には厚い雲が立ち込めており、またいつ降り出すかわからない状況で風も強かったので、不安は消えなかった。もうこうなったら、金龍様にお願いするしかないと思い、カメラマン席で三脚を据えた後、祈願することにした。
下に掲載した写真@は打ち上げが始まる50分ほど前の情景であるが、厚い雲が立ち込め、多くの人々が雨合羽を着たまま待機している姿を見て
頂ければ、打ち上げ開始の直前まで、いかに危うい天候であったかがお分かり頂けるはずだ。
ところが不思議なことに、打ち上げが始まる直前の7時前ごろから、上空を覆っていた厚い雲が消え始め、なんと、うっすらと青空が見え出したのだ。よく見ると、その青空の区域は諏訪湖の上空だけで
、まるで天に穴が開いたようであった。そして、西に向かう適度の風が吹き、まさに花火大会には最高の天候となったのだ。
低く立ち込めた雲が消えたことと、適度な風が西に向かって吹いていたこと、こうした状況が今年の花火大会を40年来の大会の中でもめったにない
、素晴らしい大会にしてくれたのである。雲が低く立ち込めていると、高い位置に打ち上げた花火は雲でかすんでしまう。また、適度の西風が吹いてくれなければ、花火がさく裂した際に発する煙が周囲を覆ってしまい鮮やかさを消してしまう。
この夜はまさに40年来で稀にみる花火日和となったのだ。 なんともはやうれしい限りである。金龍様にはただ感謝、感謝である。私の撮影にはこうしたことがしばしば発生し、
またとない撮影チャンスが与えられることが多いのだ。来年の徳之蔵の写真展にはぜひご来館頂き、聖なるエネルギーを受け取って頂きたいと思っている。