多忙と体調不良で撮影が出来ない状況が続いていたが、9日(火)好天に恵まれたので北杜市武川町にある実相寺を訪ねた。樹齢2000年の山高神代桜を撮るためであった。
この神代桜は郷土の人々に長い間親しまれて来ていたが、環境の急変や悪化のため3年以内に枯死すると言われたことから、平成14年から大規模な樹勢回復工事が行われた。土壌の入れ替えなどに着手し、養分と有用な土壌微生物に富んだ客土への入れ替えがが行われた結果、幸いにも成果が現れ再び艶やかな花を見せてくれることとなった。
平年では開花は4月6日、満開が12日頃となっているが、今年は少し早めに満開を迎えていた。訪ねて見ると海外からの多くの観光客も来ており、大変なにぎわいであった。ここを訪ねるたびに思い出すのは、今はなき実相寺のご住職が残された人生訓である。
「欲深き人の心と降る雪は、積もるにつけて道を失う」
物や金がすべてと思いこみ、精神性をないがしろにして人の道を踏み外す人間が日に日に増えている今、一人でも多くの方々の心に刻んで頂きたい一文である。