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アマゾンの森林火災がもたらした
            パンタナール湿地帯の火災

 
 

 
 



パンタナール湿地帯はアマゾンから流れ込む湿った空気によって作られた。
そのアマゾン自体が森林火災に遭遇し、湿地帯を延焼させているのだ。

 

 
 

 
 


東京都の10倍の面積を持つ巨大なパンタナール湿地帯は、多くの
動植物をはぐくむだけでなく、訪れる人間の心も癒してくれているのである。
しかし今、そんな大切な空間が次々と地上から消えようとしているのだ。

 

 
 

 
 


自然豊かな見事な湿地帯が、下の写真のような姿になってしまったのだ。

 

 
 

 
 

 

 
 

 
 

 

 
 

 

 

先日、ブラジルで拡大する森林火災の記事を掲載させた頂いたが、更なる情報と被災している動物たちの映像が入手出来たので、追記させて頂くことにした。

火災の現場はブラジル、ボリビア、パラグアイにまたがる世界最大の湿地帯「パンタナール」であるが、その面積は日本の本州とほぼ同じほどで、 今回の火災は半年前あたりから始まったようある。発生件数は既に1万6000件、焼失面積は東京都の約10倍に当たる200万ヘクタールに達しているようである。

出火の原因が乾燥化であることは前回お伝えしたが、実はその乾燥化をもたらしているのは昨年発生した隣接しているアマゾンの大規模な森林火災で、 それは今もなお燃え広がっており鎮火の見通しは立っていないようである。

パンタナール湿原はそもそも、アマゾンの熱帯雨林から流れ込む湿った空気によって作られたもので、そのアマゾンで火災が広がった結果、湿った空気が入って来なくなったため、過去50年間で最大と言われる干ばつに襲われ、火災が起きやすい状況下に置かれている というわけである。

問題はその湿原の消火活動であるが、人工衛星からのデーター をもとに火災の位置を測定して警察と消防が協力して対応しているようであるが、湿原が広大なため、新しく発生した火災現場に短時間で到達することが極めて困難で、駆け付けた時には火の手が既に広範囲に広がっているため、消火活動が難しい状況に置かれているようである。

 

最大の犠牲者は野生動物たち

 

心配なのは、前回もお伝えしたように湿地帯一体は数多くの爬虫類や哺乳類、鳥類が生息する貴重な野生生物の宝庫であることである。100万頭のワニが生息し 、世界有数のジャガーの生息地でもあるのだ。 鳥たちの写真を見るとペルーアマゾンで撮影した色艶やかな羽をもつツメバケイやアマゾン・シャクケイ、ナンベイ・レンカクなども生息しているようである。拙著『最後の楽園PERU』をお持ちの方は参考にしてください。

ワニは水の中はかなりのスピードで泳ぐが陸上では遅く、また逃げ足の速いジャガーも火の勢いがあまりに早いため、逃げ遅れてしまうことになっているようである。ジャガー保護のNPO法人の代表者は、動物たちは焼死だけでなく生活環境事態も火災によって食糧 である果物や水が奪われていて危機的状況に陥っており、ここまでくると、崩れた生態系を元に戻すことは容易でなくなっていると、語っていた。

救いの道は政府による本格的な取組みであるが、この国のボルソロナ大統領は経済の活性化に力を注ぐことを第一と考えており、コロナ禍対策にも手を抜いてきたため、死者数では米国を追い抜きそうな勢いで、同様なことがアマゾンや湿地帯の消火活動にもみられることから、取り返しがつかなくなってしまう可能性が大きそうである。

この世界はもともと人間だけで暮らしている世界ではない。多くの動植や草木と共に暮らすことによって多くのことを学ぶ、心を癒させて頂いて来ているだけに、このままでは、遠からずして人間にとっての学びの世界は、姿を消してしまうことになってしまいそうである。

 
 

 
 


この牛のやせ衰えた姿は痛ましい。

 

 
 

 
 


100万棟のワニが急激に減少しているようである。

 

 
 

 
 


アマゾンに生息するクロワニは巨大で6メートルもある。

 

 
 

 
 


足の速いジャガーも短時間で周囲を火に囲まれてしまっては逃げようがない。

 

 
 

 
 


ペルーアマゾンで目にした野鳥たちも多く生息しているようである。
この鳥のくちばしの長いところは「ナンベイ・レンカク」によく似ている。


 

 
 

 
 


クロクモザルによく似ている。

 

 
 

 
 

 

 
 

 

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 

 
 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 

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