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 コロナ禍の中でも、大気中のCO2濃度上昇
        要因は世界的な森林火災の増加

 
 

 
 


森林火災によって砂漠化してしまったブラジルの先住民部落。
また、今年の米国における延焼面積は、東京都の3倍を上回っている。

 

 
 

 
 


昨年末から今年にかけて発生したオーストラリアの
森林火災で燃え盛る炎の中で消火活動に当たる消防隊。
(SAEED KHAN via Getty Images)

 
 

早いもので今日から12月。コロナ禍の中、どうやら、歴史に残る厳しい状況下の年末となりそうである。

先日、WMO(世界気象機関)が6月に続いて世界に不安をもたらす情報を発表した。それは地球温暖化の原因となるCO2の大気中の濃度が、昨年、最大になったことと、今年も又同様な傾向が続いているという 厳しい情報であった。

今年はコロナ禍で世界的に経済活動が低下し、航空機や自動車の交通量が減少したことから、CO2の濃度拡大には改善傾向がみられるものと思われていたが、期待はずれになりそうである。その理由は、拡大し続けている森林火災で 、CO2を吸収する森林が記録的な勢いで焼失しているからである。

どうやら、CO2の排出量はコロナ禍で6%程度減少しているものの、それを上回る勢いで世界各地で森林火災が拡大しているようである。今回のWMO(世界保健機関)の発表はこれまで「拡大し続けるアマゾンの森林火災」などで何度もお伝えしてきたように、カリフォルニア州など米国西部やアマゾンの森林火災がいかに環境に甚大な影響を与えているかを裏付けるものであった。また、昨年から今年にかけて発生したオーストラリアの森林火災による被害も甚大であった。

それなのに、米国やブラジルの大統領は「自然災害などの防止のために経済活動を抑えることなど決してしない」と、公言しているのだから呆れてものが言えない。コロナ禍による死亡者数のトップと2位が そんな米国とブラジルとなっていることは何とも皮肉なことである。トランプ大統領やボルソロナ大統領を支持する人々はこうした点をどのように受け止めているのだろうか。

 
 

 


オーストラリアの森に生息するワラビーも甚大な被害を受けた。
(Fairfax Media via Getty Images)
 

 

 


コアラは8000頭が犠牲になった。火傷を受けながら奇跡的に救助されたコアラ。(Getty Editorial)

 

CO2の排出を抑えるために我々に出来ることは、エネルギーの転換などに限られている。それだけに、火災による「森林の減少化」は地球と人類にとって見過ごせることではないことは明らかである。

また、先日も記したように、火災による森林の減少はそこに生息する多くの動物たちにも致命的な影響を与えている。昨年末のオーストラリアの森林火災だけでおよそ4億8000万もの哺乳類、鳥類、爬虫類が死んでおり、コアラだけでも8000頭が犠牲になっているのである。

ペルーの先住民の方から寄せられたメールでは、私の写真集『最後の楽園”PERU”』に掲載している100種類を超す野鳥や動物たちの内、近年、かなりの種が目にすることが出来なくなって来ているようである。なんともはや、恐ろしくもあり、残念なことでもある。

コロナ禍に対してはワクチン開発でどうにか切り抜けることが出来たとしても、森林火災を防ぐにはそれぞれの国において、最重要政策として国を挙げて取り組むしかないのである。しかし、こうした取り組みは国民に直接的な利益をもたらすものではないだけに、おろそかになりがちである。

幸いにも、米国の次期大統領・バイデン氏は2017年にトランプ大統領が脱退した気候変動への国際的な取り組みである「パリ協定」に早期に復帰する意向なので、環境対策にも積極的に取り組んでもらえるのではと期待しているが、果たしてどこまでやってもらえるだろうか。

一方、ボルソロナ大統領がこれから先も政権を担うブラジルでは、本格的な防火対策に踏み込むことは難しいそうなので心配である。これから先、森林火災に関する情報を記載せずに済むことを願っているが、どうやら、それは期待薄となりそうである。

 
 

 
 


大火傷のコアラを救うために、燃え盛る炎の中をシャツを脱いで走る女性。
水をかけて冷やした後、コアラは病院に移送され無事保護された。
(REUTERS)

この写真を見た読者から寄せられたコメント。
「素晴らしい。コアラを救う女性と火傷で怪我をして泣くコアラの動画を見て思わず大泣きしてしまいました。私たちは、地球と動物たちに何てひどいことをしているのでしょうか」

 

 

 




 

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