ゴールデンウイークも今日まで。 読者の
中には10日間の連休を取られた方もおられたのではないだろうか。 休日なしの私から見ると、なんともうらやましい限りである。 昼は徳乃蔵の接客
とその合間を縫って写真撮影、夜は夜でHPの原稿書き。 いつもの通りののんびりする間のない10日間であった。
日々の気温の変化は植物が一番知っている。 桜もいつもより1週間以上早かったが、野に咲く草花も敏感で、5月の半ば頃にしか開花しない花が月初めから咲き始めた。 木々の新緑も一気に進んで、上段の写真の通り
田植えを前にして南アルプスの山々は早くも夏景色。
モミジの葉が青葉から赤く変色し始めたのも早く、1週間ほど前のこと。 日に日に赤さを増して一気に紅葉。 同じ赤でも陽の当たり具合で様々な色合い
を見せ、明るい赤に輝いたり、風情のある朱色に見えたり。 秋の紅葉と違って回りの草木がみな新緑に覆われているだけに、ひときわ艶(あで)やか
である。
それにしても、この数日間の強い風には驚かされた。 花を撮ろうとする時一番気になるのは陽の当たり具合であるが、今回は
強い風に振り回され、一枚の写真撮影に殊の外時間がかかってしまった。 背景をぼかすためにレンズの絞りを解放に近づける。
そのためシャッター
スピードが遅くなり、花が風で揺れるとピントが合わなくなってしまう。 それを避けるには風が弱まるのを待つしかないのだが、その時間のなんとも長く感じられたことか。 気候変動は確実に身近に迫ってきているようである。
今回は母屋と徳乃蔵の庭に咲く花と、モミジとカエデの葉の対照的な色模様を見て頂くことにした。 ありふれた花や木であるが、時間をかけて撮った一枚一枚である。 ご覧頂いて心を癒して頂けたら幸いである。