比較的穏やかであった本州に比べ、今年の北海道は自然の猛威に晒された脅威の1年となりそうだ。 夏には前例のない3つの台風上陸で各地で被害
が続出。 日本有数の野菜の産地である十勝地方などを中心に発生した農業被害は、本土にも影響を及ぼして野菜の高騰をもたらしている。 台風
被害は交通網にも甚大な被害を及ぼし、札幌〜帯広間は現在もなお鉄道も国道も復旧しておらず、高速道路だけが唯一の移動手段となっている。
11月に入るやいなや今度は各地で、真冬並みの大雪に見舞われている。 先週の降雪量は札幌で23センチ、旭川では30センチを超えている。 北海道は北の寒い
エリアだから大雪が当たり前と思っておられる方が多いようだが、積雪量は新潟や秋田などに比べたら遙かに少なく、決して雪国ではないのだ。 それゆえ、
今年の季節外れの大雪は長くその地で暮らす人々を驚かせている。
一方、日本列島中央部の八ヶ岳山麓一帯も秋の長雨に見舞われ、農作物に影響が出たものの、稲作は大事に至らず済んだので
農家の方はホッとしている。 カメラマンにとって気になるのが秋の紅葉。 長雨に影響が心配されたが10月に入って持ち直した天候
のお陰で、紅葉はなんとか平年並みの彩りを見せてくれており、我が家周辺は今が見頃となっている。
ただ徳乃蔵の接客で時間が取れない日々が続いているため、近場の紅葉を写す程度
で、読者の心を癒すような写真が撮れず申し訳なく思っている。 今回は、開店前の時間に近所で撮影した甲斐駒ヶ岳を背景にした
、4枚の紅葉風景を掲載させて頂いた。
徳乃蔵のカフェルームには、北海道の天売島のコバルトブルーの海景色とオホーツク海に沈む夕陽の写真と一緒に、「秋本番」シリーズで掲載した
八ヶ岳の紅葉の写真も展示してあるので、ご覧頂きたい。
現在、徳乃蔵ギャラリーではセサル・ラトーレ氏の点描画
展を開催中であるが、来館者の皆さんは他では見ることの出来ない迫力ある点描画にいたく感動しておられる。 中でも、350万を越す
微細な点だけで描かれた「マチュピチュ」の大作は圧巻。 読者におかれては、是非この機会に、ご自身の目で
作品の発する「聖なるエネルギー」を味わって頂きたいものである。