昨年夏から秋にかけて米国を襲ったハリケーンによる被害については、まだ読者の記憶に残っていることだろう。 ハリケーン「ハービー」によるテキサス州ヒューストンの大災害や、ハリケーン「イルマ」によるフロリダ半島の被害、さらには過去100年間で最大級のハリケーン「マリア」に襲われたカリブ海の島々の惨状は、そう簡単に記憶から消えることはないからだ。
あれから1年、今年もまたハリケーンシーズンを迎える季節となった。 その始まりとなろうとしているのが今日から明日にかけてメキシコ湾から上陸しようとしている「アルバート」である。 今回の「アルパート」は風速が33メートル以下なので、ハリケーンと呼ばず「トロピカルストーム」と呼ばれている。
気になるのは「アルパート」の上陸を前に、既にフロリダからニューヨークまで東海岸一帯が強い雨と風に見舞われていることである。 中でも、フロリダ州やメリーランド州、ニュージャージー州、ペンシルベニア州、ウエストバージニア州などでは、昨日までに豪雨と強風による大きな被害が発生しているため、その被害の拡大が気になるところである。
どうやらこの調子では、今年もまた自然災害のメッカと化した南東部各地では、ハリケーンによる甚大な被害に見舞われそうである。 出来ることならそうした暗いニュースをお伝えしなくて済むことを願いたいところだが、甚大な被害が発生した場合には、掲載を避けるわけにはいかない。
海外の自然災害については、我が国のマスコミはその実態をほとんど伝えていないのが現状である。 そのため私が掲載しなければ、ウォータークロックの到来は消えてしまったと勘違いされてしまうことになりかねないからだ。
暗い災害のニュースは読まれる読者も心が痛むことだろうが、掲載する私はその何倍ものつらい思いで書き続けているのだ。 だから、読者におかれてはしっかり目を通し、地球のおかれた現実を頭に入れておいて頂きたい。 現実に目を向け続けることは、地球の近未来を知る上で欠かせないことだからである。 読者には週2日の休日があっても、18年間にわたって書き続けている私には、休日はないのだ。