オーストラリアの森林火災と米国の寒波・降雪
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オーストラリア北東部から南東部にかけての森林火災の発生個所は
200個所を超しているようである。 (オーストラリアABC)
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オーストラリア北東部の森林火災については、先日「オーストラリアの干ばつと森林火災」でお伝えした通りである。あれから既に8日が経過しているというのに、今もなお火の手は広がり続け
ており、容易に鎮火させることは出来そうもなさそうである。
延焼箇所は
北東部のクイーンズランド州ではおよそ80件、その南に隣接するニューサウスウェールズ州では100件
を遥かに超しており、報道によっては300件に達しているものもあり、その半分以上が今もなお延焼し続けているようである。
ニューサウスウェールズ州では12日から気温が上昇し、乾燥した強風が吹いたことから火災は激しさを増したようで、各地で緊急警報が発令され避難が呼びかけられて
おり、600以上の学校が閉鎖されている。ニューサウスウェールズ州の州都で、オーストラリア最大の人口を有するシドニーでも出火し、住宅街に飛び火している。
米国・カリフォルニア州の森林火災といい、今回のオーストラリアの火災といい、
その規模は我が国では考えられない大きさとなっている。オーストラリアのクイーンズランド州とニューサウスウェールズ州の南北の長さが日本列島に近いことを考えると、二つの州の火の手が上がっているその広大さはおおよそ想像できるが、消防士の消火活動の幅が1000キロにわたっているというから驚きである。
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クイーズランドの延焼現場
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米国の寒波と降雪
一方、米国における記録的な寒波と降雪についても「異常気象により、米国では農家の破産が急増」で、お伝えした
通りである。 ABCニュースは連日、記録的な寒波が北東部から南のダラスまで広がっており、ニューヨーク州のシラキューズでは史上最低の−14℃。 南部テキサス州のダラスでも−7℃となって
、スプリンクラーの水が氷と化している状況を伝えている。
ダラスでは真冬の厳寒期でも−3℃を下回ることはめったにないだけに、11月初旬のこの時期の−7℃はまさに記録的な低温であることは間違いない。下に掲載したスプリンクラーの水の氷結の様子を見てもらえれば、ここ数日の異常低温がいかにひどいものであるかが分かってもらえるはずである。
温暖なメキシコ湾に面した南部テキサス州のダラスの11月初旬の映像とは、とうてい思えない映像であるからだ。
私もちょうど今頃ダラスをたずねたことがあるが、−7℃など考えれれない気温である。
米国ではここ数年恒例となってきた異常気象であるが、どうやらその度合いが一段と増して来たようである。8月には風速100m近い超巨大ハリケーンがフロリダ半島に上陸直前まで迫っており、10月にはカリフォルニア州における森林火災が猛威を振るって東京23区の半分以上を消失、そして今度は、北部から南部に至る広大な地域で真冬並みの寒波と降雪である。
もはや、米国は異常気象のメッカと化しており、経済や政治情勢のように人間の手でコントロールできる面では、何とか持ち応えているものの、天が引き起こす自然
災害には完全にお手上げの状況に陥っている。どうやらこれから先、地球と人類が遭遇する自然災害がその規模を一段と増して来ることは、間違いなさそうである。
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北部ニューヨーク州のバッファローでは−14℃で積雪30センチ。
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南部ダラスでも、スプリンクラーの水が氷結。
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この防寒具の姿を見ると、その気温の低さが実感できる。(米国ABC)
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