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 近づく食糧危機の到来 
    農産物の不作だけでなく、
      漁獲量の減少と食肉の疫病化

 
 

 
 


洪水や干ばつで農業は大打撃。

 
 


異常気象がカタストロフ的な局面に近づいている中、ここにきて食料危機の情報が伝えられ始めて来ている。世界的規模で発生している洪水、干ばつ、高温、日照不足などによって真っ先に 被害を受けるのが穀物の生産である。そうした状況が一早く発生して来ているのが中国である。

中国では自然災害による影響だけでなく、農民に都市部への移住を進める政府の政策もあって、既に多くの農地が手放されて荒れ地と化して来ており、17億の人々の食糧の 自給自足が出来なくなっているのが現状である。また米国やオーストラリアのように農産物の輸出国でも、最近の洪水や猛暑などで多くの農家が甚大な被害 を受けており、農業から身を引く人々が出て来ているため、いつまで輸出が続けられるか不透明となっている。

農業と同様、ここにきて海の異変によって、魚類への甚大な影響が発生し始めているため、人類の食糧を補う「漁業面」でも打撃が出始めている。「海水温上昇がもたらす異変 @」でお伝えしたように、秋のサンマといえば値段も安くおいしい魚の代表種であるが、そのサンマの漁獲量が2008年あたりから減り始め、34万トンの漁獲量がここ数年10万トンを切る状況となっており、 サンマとサケの今年の漁獲量は、戦後最低の水準に落ち込んでいる。

また九州の最西端・五島列島沖合の1日に最大10万トンの漁獲量を誇っていたスルメイカの水揚げ量がほぼゼロとなっており、青森県大間町のクロマグロの水揚げ量も前年比で60%の減となっている。 四方を海に囲まれた日本列島で、豊かな海の恵みを享受してきた私たちだけに、漁獲量の減少傾向は不安である。

こうした漁獲量の急激な減少の要因は、兵庫県西宮市の海岸で数万羽のイワシの死骸が見つかっていることや、富山湾では今年だけで深海魚リュウグウノツカイが13匹も打ち上げられるという前例のない現象が起きていることを考えると、海水温の上昇である可能性は大きそうである。そしてその海水温の上昇は、地球の再生に向けて海底で起きている異変の可能性が高そうである。

 
 

 
 


サンマ漁を営む北海道の漁師たちは、あまりの不漁で苦境に立たされている。

 
 

それを裏付けるように、先日「Indeep」はカリフォルニア沖の海底で5200個に達する謎の穴が発見されたという情報を伝えており、それが要因と思われる現象として、「アラスカ沖の海からすべての魚が消えた!」という衝撃的なニュース も掲載されていた。

どうやら、豊富な漁獲量を誇っていたアラスカでは、タラもサーモンもまったく水揚げできず、漁業そのものが史上初めて中止に追い込まれる状況と化して、漁業家や地元の人々の間に大混乱が起きているようである。こうして見てみると、魚の水揚げ量の減少傾向は我が国だけでなく、農業と同様 、世界各地で発生し始めているようである。

こうした魚の激減は人間だけでなく、魚を主食とする鳥や他の海洋生物にも大きな影響を与えているようである。11月にはアラスカから オーストラリアに向かって渡っていた数千羽の海鳥アオアシカがオーストラリア近くまで渡ったものの、魚不足のため次々と死んで、シドニーのビーチに大量に打ち上げられる事態が発生しており、魚の減少がいかに大規模になっているかを示している。

鳥たちと違って人間は食べ物が不足する事態となれば、外国からの輸入という手段を使って補給したり、代わりの魚を食したり、肉食に切り替えたりすることが出来るので、魚類の水揚げ量の減少も乗り越えることが出来るが、ただそれは一定期間に限定してのことである。激減する魚の種類が増えたり、水揚げできる国からの輸入がストップする事態になったら、厳しい状況と化すことは鳥たちと一緒である。

農作物が異常気象で不作となり、海産物が魚類の減少で激減する中、気になるのが中国で発生しているような「アフリカ豚コレラ」などの疫病の発生によって、日々食卓に載っている豚や牛などの食肉が食することが出来なくなって来ることである。豚コレラのような疫病のまん延の要因も、最近の異常気象がもたらしている可能性が大きいだけに、これから先、食に対する不安が大きくなって来ることは、避けらそうもなさそうである。

これから先、孫のご飯を盗んで食べる「憎まれ爺さん」となるか、おのれの分を孫に与える「大好き爺さん」になるか、後者になる秘訣はただ一つ「1日1食主義」 しかなさそうである。 あなたはどちらになりそうですか()。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 

 
 


 

 

 
 

 




 

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