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姿を消し始めた国蝶・オオムラサキ、絶滅種に

 
 

 
 


オオムラサキは、羽を広げると10センチ以上になる大型のタテハ蝶で、
オスは羽の表側が美しい紫色に輝き、メスにはこの紫色の輝きはない。

このオオムラサキが、1957年(昭和 32年) に日本昆虫学会において、
世界に誇る日本の代表的な、格調高い華麗な蝶として「国蝶」に決まった。

 
 


身近な里山や里地にたくさん住んでいると考えられてきたチョウの仲間87種のうち約40%が「絶滅危惧種」のレベルまで急激に減少している ことが判明。そんな調査結果が
環境省と日本自然保護協会が発表したことを、読者はご存じだろうか。

私が一番驚いたのは、その「絶滅危惧種」のレベルまで減少しているチョウの中に、国蝶である「オオムラサキ」(上段の写真)が含まれていたことである。このオオムラサキの1年当たりの減少率は16.1%であるからして、このまま減少が続くことになるようなら、10年かからないうちに我が国ではその姿を見ることが出来なくなってしまいそうである。

実はこの国蝶・オオムラサキが今、我が国で最も多く生息しているといわれているのが、我が家から車で20分ほど先にある北杜市・オオムラサキセンターであるのだ。八ヶ岳高原に流れる水辺にはオオムラサキが好んで食べる葉を持つエノキが多く生えていることや、冬は寒く適度に雪が降るため乾燥が少ないことなどの条件が重なって、オオムラサキの日本一の生息地となっている のである。

オオムラサキが誕生するまでには、「産卵」から「羽化」まで幾段階もの変化を経るが、その中でも、さなぎが「羽化」する過程は実に神秘的である。7月に生まれた400個 ほどの卵の大きさはおよそ1ミリ、1週間で「孵化」して幼虫となる。その後、幼虫は脱皮を繰り返し翌年の6月には、まるまる太った「6齢幼虫」となる。そして最後の 「7変化」である、6齢幼虫からさなぎへの「奇跡の変身」が始まるのである

私がそんなオオムラサキに興味を持ち、その姿を『神々の楽園・八ヶ岳』に掲載させて頂いたのは平成24年(2012年)。 実は写真集には、その美しい姿が掲載されているだけでなく、「6齢幼虫」から「さなぎ」へと孵化し羽化するまでの最後の7変化と言われている「奇跡の変身」が写真に収められているのである。

いまオオムラサキが絶滅へと向かおうとしている時だけに、孵化(ふか)と羽化(うか)の奇跡の変身の写真は、貴重な写真となることは間違いなさそうである。変身の様子を収めた写真集は極めて少ないようなので、『神々の楽園・八ヶ岳』をお持ちの読者の方は、中古本として転売などせず、大切に保管して頂きたい。

なお徳乃蔵で新規にご購入される方には、「オオムラサキ」の写真(2L版)を添付させて頂く予定ですので、申し出て下さい。

 
 

 
 


1ミリの卵から孵化し約1年を経た「6齢幼虫」

 

 
 

 
 


「奇跡の7変化」を遂げ、羽化する直前の姿。

 

 

 




 

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