混乱の度合いが増す一方の世界情勢
　　シリア北東部の内戦でさらに増加する難民

香港における市民デモは６カ月が経過した今も一向に収まりそうになく、怒りの矛先は「香港政府」から「中国政府」へと向かい複雑化してきている。こうした動きを受けて米国議会では「香港人権・民主主義法」が可決。更には新疆ウイグル自治区のウイグル族への人権弾圧をけん制するための「ウイグル法案」 も可決され、米中の亀裂がさらに深まる状況となってきた。

ＥＵ離脱を巡って国論が二分されたイギリスでは１２日に議会選挙が行われ、ジョンソン首相の率いる保守党が過半数を過半数を獲得し、１月末の離脱に向かって進むこととなりそうであるが、今回の選挙でＥＵ残留を望む市民が多い北アイルランドやスコットランドでは独立気運が再び盛り上がってきており、イギリスの混乱はさらに拍車がかかりそうである。

またフランではマクロン大統領の打ち出した年金制度改革に反対する労働組合が、大規模なデモとストライキを実施。既に１週間にわたってほとんどの電車が動かない事態が続いており、通勤客や観光客が混乱状態に陥っている。 更にこうした状況は年末まで続きそうなので、市民生活や観光業界への影響は大きくなりそうである。

一方、中東情勢も一段と厳しさを増して来ており、イランでは米国の制裁で物価が高騰し、生活が苦しくなっている人々による大規模な反政府デモが発生、また汚職がまん延しているイラクでも同様な反政府デモが発生して、百名を超す死者が出ている。

また、７年が経過した今も一向に終戦の目途が立たないシリアでは、新たに始まった北部の戦闘で住む家を追われた難民が発生。その多くが隣国 のトルコやレバノンのキャンプ場に避難しているが、レバノンでは厳しい寒さが到来する中、まったく暖の取れない日々が続いているようである。さらに大雨によってテントが流される事態も発生しており、そんな中で暮らす親子の悲惨な姿は目と耳を覆いたくなるようである。

こうした世界的な混乱状況が加速する中、大国同士の対立も新たな動きを見せ始めている。再び始まったといわれている「米国対ロシア」の「冷戦 」に新たに中国が加わり、「米国対ロシア・中国」の「新冷戦」状態と化して来ている。 覇権国家を目指す大国の争いは、一歩間違えば第３次世界大戦へと向かうことになりかねないだけに、先行きが心配である。

2020年カレンダー購入の御礼と
　　　　　　　　　　　　　中東の難民への寄付の報告

１０月に発売させて頂いた２０２０年のカレンダーについては、お一人で３０本も購入して頂いた方や、茨木からの来館者の方々が皆そろって３本づつ購入して頂いたことなどもあって、お陰様で製作した部数がほぼ完売の状態となってきました。 また、岡田剛一様には販売にご協力いただき有難う御座いました。

そこで、得られた収益金と徳乃蔵への来館時に寄付して頂いた支援金などを合わせて、５０万円をイエメンのコレラと飢餓に苦しんでいる子供たち、 それと、レバノンのテント村で暖の取れない状況に置かれているシリア難民の親子さんたちに送らせて頂くため、一昨日振り込みさせて頂きましたので、ご報告させて頂きます。

また、支援金の一部は先日コンサートで来館されたセサル・ラトーレ氏に、新設した学校の図書費として役立てて頂くためにお渡ししておきましたので 、併せてご報告させて頂きます。基金は既に現地の学校に届いているようですので、子供達には喜んでもらっていることと思います。

ご協力頂いた皆様のお力添えが「徳積み」となって、高次元世界への旅立ちの大きな力となられることを願ってご報告に代えさせて頂きます。　有難うございました。