8月2日付の記事「北極海周辺で前代未聞の森林火災」で記した以後、毎月
のように記載しているアマゾン、米国、オーストラリアと世界各地で次々と発生している森林火災。とうとう5カ月間休む間もなく毎月の掲載となってしまった。そして今月も又年末最後の記事が数日前から発生している南米チリの森林火災のニュースとなってしまった。
オーストラリアの火災は依然として消火の目途が立っていない中、南米チリの西海岸沿いの町・バルパライソでも大規模な森林火災が住宅街に飛び火して、既に100棟が焼失
。高温と乾燥と強風で今もなお燃え広がっており、非常事態宣言が発令された状態が続いているようである。
こうして見てみると、森林火災に関する情報は米国西部については、以前から何度も繰り返しお伝えして来ていたが、この夏から発生した国々は、北は北極海に面したシベリア、
北米のアラスカ、地中海沿岸、東南アジア、オーストラリア、そして南は南極に近いチリに至るまで、地球全域に広がってしまった。
そして延焼の規模はどの火災もみな記録的な規模となっており、鎮火に長期間を要しているものがほとんどである。どの火災もみな大規模になっているのは、記録的な高温と雨なし天気による乾燥化、それに吹き続ける強風によるものである。
まさに異常気象がもたらした結果であることは間違いない。となると、年が変わったからと言って森林火災のニュースがなくなることは考えられず、むしろこれから先、さらに頻度とその規模を増すことになる可能性は大きそうである。
大雨・豪雨による「洪水」のニュースが伝えられる一方で、少雨・干ばつによる「砂漠化」と「森林火災
」のニュース。我が国はどうやら前者に属しているように思われるが、
森林火災や都市火災も起きないという保証はないだけに、明日は我が身と思って、備えておいたほうがよさそうである。