22日(日)には、町の福祉活動の一環として、同じ地区の人達と一緒に隣町の入笠山に出かけることとなった。当日はあいにくの雨模様で、ゴンドラで登り切った標高1800メートルの山頂駅付近は気温13度。
カメラを片手に肌寒い霧と雨の中の散策が始まった。
HPで、これまでにも何回か入笠山の写真は掲載してきているので、読者にはお馴染みのことと思われる。『神々の楽園・八ヶ岳』にも掲載しているように、山頂付近からは八ヶ岳や甲斐駒ヶ岳の山麓一帯が360度展望出来るため、手軽なハイキングコースとして人気を集めている。この日も雨の中を多くのハイカーが入山していた。
この日は霧で展望がきかないため、山頂へは向かわず入笠湿原周辺での山野草見学と言うことになった。春から秋にかけ湿原一帯は様々な野草が次々と咲き誇り、訪れる人達の目を楽しませてくれる。この時期の目玉は、「スズラン」や「レンゲツツジ」、さらには「ホテイアツモリソウ」「グンナイフウロ」「クリンソウ」などである。
青空の下のハイキングは最高だが、うっすらと霧にかすんだレンゲツツジを見ながらの散策も、なかなか風情(ふぜい)があって乙なものである。スズランはちょうど盛りの真っ最中であったが、この湿原に咲くスズランは「ニホンスズラン」といって非常に小さな花であるため、遠くから眺めては派手に目に飛び込んでこない。当然ながら写真は近くで膝を折って撮ることになる。
特別保護区の中に咲いているこの地方独特の「釜無ホテイアツモリソウ」を見ることが出来たのは幸いであった。雨に濡れた「グンナイフウロ」も綺麗であった。こうし
て見る人の心を癒してくれる山野草も繁殖するニホンシカに食べられたり、我が家に持ち帰っていく不謹慎な輩のため、悲しいことに年々減少する一方である。
北海道の十勝平野の探索と同様、こうして自然の中で過ごす時間は、心を癒してくれる貴重なひとときである。当日徳乃蔵を訪ねてこられた方には留守にして申し訳けなかったが、掲載した写真を見てお許し頂きたい
と思っている。
☆
☆☆☆