中国を崩壊に導く大気汚染
 

 


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PM2・5で既に100万人が死亡

 
 

 
 


中国の空を覆うPM2・5は、やがて中国を崩壊に導くことになりそうだ。

 
 

中国の大気汚染は「自滅に向かう中国」「一向に改善されない中国のスモッグ」などでお伝えして来たように、 いつまでたっても一向に改善の兆しが見えない状況が続いており、この冬もまた、北京の空はPM2・5の濃いスモッグに覆われ、ニュージーランドの 「綺麗な空気を詰めた酸素缶 」(写真下)が飛ぶように売れている。

そうした異常な状況下におかれ続けて来た国民の不満は 、日に日に増して来ており、それを知らぬ共産党政権ではない。 だからこそ、2014年3月に開かれた全国代表者会議において、その対策が国の最重要課題 として取り上げられるところとなったのだ。

それまでは、貧富の差による民衆蜂起を恐れた習近平政権は「貧困の解消」を国の根幹に関わる最重要課題として取り組んできていた。 2014年にはそこに新たに「環境汚染の撲滅」が加えられたのである。 それだけ、大気汚染に対する国民の怒りと不満が大きくなって来ており、対策を打ち出さざるを得ない状況に追いこまれていたのだ。

こうした国民の怒りが最初に抗議行動に表れたのは、湖北省の人口1000万人の都市・ 武漢市。 それは中国最大手のゴミ処理業者に対する操業停止を求める抗議運動であった。 武漢では高度成長を遂げる中、人口の急増に合わせてマンションが次々と建造されて来た。 その結果、中国有数の大規模なゴミ処理工場や医療廃棄物処理工場が次々と建造され、煙と異臭に苦しめられる人の数が急増 。 急性白血病で死亡する人や呼吸疾患で苦しむ人が多発し始めたのだ。

その後、子供を持つ母親たちが中心となって抗議活動が進められて来たのだが、民間企業の操業停止や立ち退きの権限を持つ地元政府は、まったく受け入れず操業停止には応じることはなかった。 彼ら地元政府の役人たちは、経済の発展によって中央政府に認められて出世することと、ゴミ処理業者から多額の賄賂(わいろ)を受け取るという、二重の甘い汁を吸うことに夢中になっていたからである。

 
 

 
 


北京ではこんな状態の日が今もなお頻繁に発生し続けている
 

 
 

 
 

 

 
 

そうした地元政府に愛想をつかした住民は、中央政府に窮状を陳情しようと北京に出向いた。 しかし、そこで待ち構えていたのは地方政府の役人たち。 彼らは「環境汚染の撲滅」が国是となっているため、多くの陳情や苦情が中央政府に寄せられのを防ぐため、そうした行動に出たのだ。  

しかしながら、抗議活動家たちがそんな抵抗を押しのけて中央政府の環境保護局に出向いても、結局は陳情が受理されることはなかった。 不満を訴える陳情や投書は年間100万件を超え、窓口で はもはや対応しきれなくなっていたからである。

こうした状況は習近平政権が「環境汚染の撲滅」を国の政策の柱に掲げてから3年経過した今も、ほとんど変わっておらず、この冬もまた、北京の空はPM2・5の濃いスモッグに覆われ、 死者の数は日に4000人 、年間では悠に100万人を超える状況が続いているのである。 また、環境汚染を巡る民事訴訟も今や年間8万件に及び、国民の不満は頂点に達しようとしている。 

そうした状況下にありながら、中国政府は昨年3月の全国代表者会議で2020年までにGDP(経済成長率)を倍増させる計画を発表している。 結局のところ、14億人の命を脅かす大気汚染より、経済発展を優先させることにしたというわけだ。 これでは中国の空からPM2・5はいつまで経っても消えることは無理である。  しょせん、共産党政権のすることはこの程度なのだ。

 

農村部の貧困がもたらす社会問題

 
 

 
 


両親と離れて暮らす子供はストレスがたまり悪しき方向に向かうことになる

 
 

一方「大気汚染」同様、「貧困の解消」もまた5年を経過した今も、一向にその成果が上がっていない。 農村部にいては家族を養っていくことが出来なくなって来ているため、いま農村部からは両親が揃って都市部に出稼ぎに出ざるをえない状況が発生している。

残されたのは年老いた祖父母と暮らす子供たち。 家族は両親からの仕送りで、何とか食っては行けているものの、長期にわたって両親と離れて暮らす子供たちには問題が発生してきている。  蓄積したストレスによって、自殺をしたり、不良化する子供たちが急増してきており、大きな社会問題となろうとしているのだ。

さもなくて「一人っ子政策」で孤独化が進んで問題視されてきているところに、両親と離れて暮らしていては、子供たちに精神的なストレスが 溜まって当たり前。 幼少の頃から蓄積されたストレスは成長するにつれ孤独感を生み、やがて精神状態に異常をもたらして自殺したり、世の中を憎む心が強くなって不良化し犯罪に走るケースが急増しているのである。

こうした問題は、「中国から農民が消える!」で記したように、1億人の農民を農村から都市部に移動させようとしてい る現在の中国では、どこの農村部でも起き得る問題で、これから先、社会問題化することは必至である。 既に幾つかの農村部において 、共産党政権が近年行って来た農業切り捨ての偏都市化政策に対する不満となって、抗議行動や暴力事件が相次いで発生してきている。

こうして見てみると、一見安定しているかのように見える習近平政権も、いつ破綻を来すか分からないのが現状だ。 前回も記したように 、一見したところ共産党政権は崩壊する直前まで、強大で安定しているように見えている。 それは 1991年末に突如発生したソビエト連邦(ソ連)の崩壊が如実に示している。 

「習近平の姿が2018年末までには消えている」という昨年伝えられたメッセージを信じるなら、中国の現政権も来年いっぱいが限界かもしれない。  どうやら我々はそう遠くない内に、昨年3月の全国人民代表者会議の開始直前に、 習近平主席の辞任を求める公開文書がインターネット上で流れたのが、その前兆であったことに気づくことになりそうである。 

 
 

 
 


習近平政権は長くて来年いっぱい、 2019年には
習近平氏の姿を見ることが出来なくなっているかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 

 
 

 

 
 

 

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 

 
 

 

 
 

 

前回、福島原発事故で原発の恐ろしさを身をもって体験したはずなのに、不正会計で厳しくなった経営を再建する柱に原発事業を選択しようとした東芝が、そのカルマ故に大変な負債を背負い込み、将来が危うくなってしまった記事を書いた。 それと同じカルマの刈り取りによって国家が衰退の一路をたどろうとしているのが米国と中国である。 

国家が衰退する時には、国民の意見が二分され両者の間に憎しみの心が蔓延することになる。米国はトランプ大統領の登場がその兆候に火をつけるところとなろうとしている。 中国においては周近平率いる共産党政権に対する民衆の不満が火付け役となろうとしている。

米国においては国家の旗印であった「民主主義」が破綻されようとしているように、衰退する米国に代わって世界の覇権国家とならんとしている中国であるが、その中国もまた長年の国家の柱であった「共産主義」が破壊しようとしている。その原動力となろうとしているのが農民族を中心とした貧しき国民の鬱積した不満である。

今回は大紀元日本に掲載されていた記事を参考に、腐敗した中国共産党の実体と共産党政権の崩壊が目前に迫っていることを記すことにする。 次回は先日「NHKスペッシャル」が放送したいつまでも続く大気汚染の実体を掲載する予定である。 読んで頂ければ現在の共産党政権体制がいつまでも続くものでないことがお分かりになるはずだ。

 

 

 

 




 

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