早いもので
もう5月、桜が散ったあと我が家周辺は一気に新緑の景観に包まれ、1年で一番心が爽やかなになる季節となった。我が家から南隣の町の白州町に向かうと標高が一気に200mほど低くなるので、桜の開花が早いだけでなく新緑の候も早く訪れる。
今回はそんな小淵沢町から白州町にかけての新緑の景観を掲載させて頂くことにした。
今からおよそ20万年前、3000mを超していたといわれる八ヶ岳連峰の阿弥陀岳(あみだだけ)を中心に数体の火山が噴火を繰り返したことで、アメリカのセントへレンズ火山に匹敵する大規模な山体崩壊が発生し、
南に向かって溶岩だけでなくや角礫岩(かくれきがん)、更には多量の岩や砂、泥などが流れ下ったのだ。
その結果、東西に流れる釜無川(かまなしがわ)沿いに高さ40〜150mに達する切り立った崖(がけ)が形成され、その崖の長さはおよそ28キロ
に達している。尺貫法における一里の長さは約4キロメートルであるから、28キロ=7里となるので、地元の人たちはその崖を「七里岩
」(しちりがいわ)と呼んでいる。同じ八ヶ岳山麓にありながら小淵沢町と南隣の白州町の標高が150mもの差があるのは、そのためである。
このため、高台にある我が町に比べて白州町は桜の開花は2週間ほど早く、また新緑の到来も同様となっているのである。今回掲載させて頂いた写真の下の2段目、3段目の新緑の景観は白州町を流れる釜無川に面した七里岩を覆う新緑を撮影したもので、撮影日は1週間ほど前
の4月下旬であった。
こうした七里岩の景観は徳乃蔵に来られる方は国道20号線を走って来ないと見ることは出来ないが、
東京方面から来られる方は高速道路を走行中、昭和インターを過ぎて15キロ程走った韮崎市周辺から左手(南側)を見ると、そそり立った七里岩の北側の景観を
遠望することが出来るので、眺めてみてはいかがだろうか。