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100年遅れた科学的調査


今から150年ほど前、山形県西田川郡(今の鶴岡市)の庄内藩の藩士の長女として産まれた希代の超能力者に、長南年恵という女性がおられた。この女性の持つ信じ難い超能力については、拙著『人間死んだらどうなるの?』(中央アート出版社刊)に記載してあるので、ご存じかもしれないが、彼女は音を発する「音響現象」や香りを漂わす「芳香現象」の他に、「アポーツ現象」という「物品引き寄せ現象」を行うことで も有名であった。

アポーツ現象の中でも、彼女の声望を高めたのがさまざまな病気を治す「霊水」を出現させることであった。やがて彼女は官憲の弾圧を受けることになるのだが、それも彼女の持つ「霊水」引き寄せの奇跡が評判を呼んだ ためで、インチキをはかって世の人を惑わしたというのが収監の理由であった。

しかし、彼女の行ったアポーツ現象がまぎれもない本物であることは、奇しくも67日間拘留された山形県鶴岡の監房内や神戸地方裁判所で行われた公判 の場において、警察署長や裁判官の目の前で霊水を取り出して見せるというアポーツ現象の発現によって、見事に証明されたのである。

鶴岡の監房内では「霊水」だけでなく、「お守り」や「経分」、「散薬」なども取り出して周囲の人々を驚かせている。長南年恵にはこうした希代な霊能力の他に、信じ難い超人的な体質 も持ち合わせていた。

それは67日間の拘留期間中に見せた次のような事柄であった。

@ 一切、大小便という生理現象がなかった。
A ほとんど絶食状態(1日に75グラム相当の生イモを食べた程度)であった。
B 留置期間中、ろくに洗濯はおろか入浴も許されないのに、その髪は艶やかで芳香に包まれて
      いた。
C 長期の留置生活で足腰が弱って当然なのに、一升瓶15本分もある水の入った大樽を軽々と
   運んだ。
E 収監者の中でただ一人、蚊に刺されなかった。

このように、長南年恵は44歳で亡くなるまで、ほとんど食事をとらずにいたわけであるが、彼女と同じように、70年前から食べ物も飲み物も摂取していないという83歳のヨギ(ヨガの聖者)がインドにおり、この不思議な生理機能に今回初めて医学的な検査が行われることになった 。

このインドのアンバジの洞窟で修行生活を送っているプララド・ジャニさんは7歳の時に家を出て行者の道を選んでいるが、8歳の時、目の前に現れたヒンズー教の女神に舌を触られて(祝福されて)以来、食欲を失い、13歳ごろから断食を始め、食物をとらないでも生きていられるようになった ようである。

検査を後援しているのは国防省傘下のインド国防研究開発機構の一部門だそうだが、聖者のプララド・ジャニさんは4月22日から病院に缶詰状態にされ20日間ほど血液検査、MRI検査、電極を使った脳や心臓の測定など神経生理学的な検査 を受けることになった。そして、その検査結果の概要が10日に発表された。

ジャニさんの体の中では尿が外に排泄されずに、再び膀胱壁に再吸収されている事が確認されたようであるが、調査に携わった研究者は「(ジャニさんが)飲み食いせずにどのように生き延びているのか については、今もなお謎のままである。われわれは可能性から目を背けてはならない。カロリー以外のエネルギー源があるはずだ。それは日光かもしれない」と述べている。

実は、インドのケララ南部に在住する機械エンジニアで、1995年にヒマラヤに巡礼に出かけた帰り道から断食をスタートしたというヒラ・ラタン・マネク氏の妻Vimlaさんも「彼は毎朝必ず太陽をまばたきせずに一時間ほど凝視するの。それが彼の主食なのよ」と語っている。摂取できる、出来ないは別にして、日光にはそうしたエネルギーが含まれているのかもしれない。

それにしても、長南年恵や聖者ジャニのような超人はこれまでにも何人かいたはずなのに、今頃になってようやく科学のメスが入るとは遅きに失した感は免れない。今度の検査も国防省傘下の研究機関が後援していると いうから、ヨギの持つ超能力は軍事関係に利用されることになるものと思われるが、そうした損得がなければ研究する学者が出てこないとは、なんとも情けない話である。

 

70年間断食は本当? 聖者の「ヨガパワー」を検証中、インド
 

 

 
 


ヨガの聖者・プララド・ジャニさん

 


【4月30日 AFP】インドの軍医のチームが、70年前から食べ物も飲み物も摂取していないという83歳のヨギ(ヨガの聖者)の体の仕組みについて現在じっくりと調査中だ。

プララド・ジャニ(Prahlad Jani)さんは今月22日から、インド西部アーメダバード(Ahmedabad)の病院に缶詰めにされ、医師30人によって1日24時間、観察されている。29日の時点で観察開始以降、ジャニさんは一切の飲食をせず、トイレにも行っていないことが確認されている。

部屋にはビデオカメラが2台設置されているほか、用事で部屋を出る時にはビデオカメラを持ったスタッフが付き添うという徹底ぶりだ。ジャニさんは15〜20日間にわたって病院に留め置かれ、血液検査、MRI検査、電極を使った脳や心臓の測定など神経生理学的な検査が実施される。

後援しているのは国防省傘下のインド国防研究開発機構(Defence Research and Development OrganisationDRDO)の一部門である生理機能に関する研究所だ。
 
研究ディレクターのG. Ilavazahagan博士は調査の目的について「どのようなエネルギーによって彼は生存できているのかを理解することにある」と語った。またジャニさんが「瞑想(めいそう)によりエネルギーを得ている」と語っている点に触れ、「兵士たちは瞑想はできないかもしれないが、ジャニさんに備わっていると見られる生存能力は兵士にも参考になる」と期待を寄せた。

さらに自然災害や極限のストレス状況下、宇宙空間などで生存するための戦略づくりへの応用も視野に入れている。データを分析した結果、ジャニさんの秘密が明らかにされるか、それとも彼の主張がまったくのでたらめだったかの判断が下されるまでには、少なくとも2か月はかかるという。

 

70年断食の印ヨガ聖者、科学者も仰天
 

【5月10日 AFP】70年前から食べ物も飲み物も摂取していないという83歳のインド人ヨギ(ヨガの聖者)について、体の仕組みを15日間にわたって調査したインドの科学者たちが、観察期間が何事もなく終了したことに仰天している。

ヨギのプララド・ジャニ(Prahlad Jani)さんは前月22日から、インド西部アーメダバード(Ahmedabad)の病院に缶詰めにされ、医師30人によって24時間態勢で15日間にわたって観察された。

期間中、ジャニさんは一度も飲食せず、トイレにも行かなかった。インドの生理学関連研究施設「DIPASDefence Institute of Physiology and Allied Sciences)」のディレクター、G. Ilavazahagan氏は、「実験期間中、(ジャニさん)が液体と接触したのは、うがいと風呂の際だけだった」と声明で述べた。

観察期間を終えた神経学者のSudhir Shah氏は、記者団に「(ジャニさんが)どのように生き延びているのか、わからなかった。何が起きているのか、まだ謎のままだ」と驚きを表明した

 Shah氏は「ジャニさんがエネルギーを水や食料から得ていないのであれば、周囲からエネルギーを得ているに違いない。エネルギー源が日光の可能性もある」と述べた。「医学専門家として、われわれは可能性から目を背けてはならない。カロリー以外のエネルギー源があるはずだ

 ジャニさんの観察調査を実施した国防省傘下のインド国防研究開発機構(Defence Research and Development OrganisationDRDO)は、数か月以内に詳細な研究結果を明らかにする考え。兵士たちが飲食をせずに生き延びる方法や、宇宙飛行士への応用、さらには自然災害で閉じこめられた人びとが生き延びる方法などに応用できるかもしれないと期待を寄せている。

 

 

 

 


 

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