噴火に続く暴風雨
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グアテマラのパカヤ火山
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マヤ原住民が暮らすグアテマラでは、5月26日のバカヤ火山の噴火に続いて、今度は熱帯暴風雨アガサが襲来し、厳しい状況が発生している。噴火はグアテマラだけでなく同じ中米のエクアドルやコスタリカでも発生しており、先のヨーロッパ同様、中南米でも空港閉鎖が起きている。また、豪雨の被害は隣国のエルサルバドルやホンジュラスにも及んでいる。
グアテマラには、休火山、活火山併せて37の火山があるが、パカヤ火山は1月放映のテレビロケで訪ねたアンティグアの町から車で1時間ほどのパカヤ国立公園内にある。マヤの長老ドン・アレハンドロも先住民対策に没頭しておられるのではなかろうか。ご体調が心配である。
我が国においても、鹿児島の桜島の噴火が活発になってきており、5月には月100回を超す過去最多となっているが、そんな矢先、5月28日には桜島の北に位置する新燃岳が今年3度目の噴火を起こしている。アイスランドのエイヤフィヤヨークトル氷河の噴火がカトラ火山噴火に飛び火しようとしていることなどを、あわせて考えると、地球規模で地殻変動などの何か異常な事態が発生しつつあるのではないかと、不安になってくる。
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グアテマラのバルベレナで一部が崩壊した橋を上る人たち(2010年 ロイター)
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■グアテマラ・パカヤ火山の噴火
【2010年5月29日読売新聞】ロイター通信などによると、中米グアテマラで27日、首都グアテマラ市の南方約40キロにあるパカヤ火山(標高2552メートル)が噴火し、取材中のテレビ記者1人が噴き上げられた溶岩の直撃を受けて死亡した。
コロン大統領は、火山周辺に非常事態宣言を発令。児童3人が行方不明との情報もある。今後数日間は活発な火山活動が続く見通しで、住民約2000人が避難した。火山灰は頂上の上空約1500メートルの高さまで噴き上げられ、地元航空当局は、首都の国際空港を閉鎖した。
一方、南米エクアドルでも28日、首都キトの南東約130キロにあるトゥングラウア火山(同5023メートル)が噴火、空港が閉鎖された。
■熱帯暴風雨アガサが追い打ち
【2010年5月31日日テレニュース】先週末から暴風雨に見舞われている中米では、洪水や土砂崩れで96人が死亡している。
中米のグアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラスで先週末、熱帯低気圧による暴風雨が通過した。各地で洪水や土砂崩れなどが発生し、ロイター通信によると、少なくとも96人が死亡した。最も被害の大きいグアテマラでは、27日に首都近郊の火山が噴火しており、堆積(たいせき)した火山灰により水はけが悪くなったことで、被害が拡大する可能性があるという。
行方不明者の捜索が続いており、さらなる土砂崩れの危険も高まっていることから、3国の政府は非常事態宣言を出して警戒している。
■コスタリカのアレナ火山噴火
コスタリカの首都サンホセ(San
Jose)の北東80キロにあるアレナル国立公園(Arenal National
Park)内のアレナル(Arenal)火山(1633メートル)が24日、溶岩や火山灰、有毒ガスを噴出するなど活発な活動を開始した。地元当局によると、火口には8本の溶岩流ができており、公園内の人たちが避難したという。
■エクアドルのトゥングラウア火山噴火
南米エクアドルの首都キト(Quito)の南方約140キロに位置するトゥングラウア(5023メートル)火山が5月28日噴火し、米CNNテレビ(電子版)によると、地元当局は29日、周辺の空港を30日まで閉鎖することを決めた。トゥングラワ火山は1999年以来活動が活発になり、2008年に大噴火した。た。また、今年1月の火山活動の影響で、火山周辺ペリレオ(Pelileo)郡の農民約800人が耕作地の移動を余儀なくされている。