北京、観測史上最高の大雪
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最高積雪が30センチとなったところもあり、市民性克江の影響が出ている
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昨年、12月中旬、北米では大雪や吹雪で大荒れの天気が続き大変だったが、年末から新年にかけて、今度は隣国中国や韓国で厳しい寒気と記録的な大雪に見舞われ、陸路、空路共に大混乱が発生している。
中国の内モンゴル(モンゴルの南から東に隣接する中国領)では12月末強烈な寒気団が入り込み、東北部一体はマイナス47・5度を記録、35度以下が続くフルンボイル市で
は道路の至る所で白煙が立ち込め、氷霧の出現により視界が100メートル足らずとなっている。
昼間でも十数分外に出ただけで露出している部分の皮膚が凍っていくような感覚がし、吐いた息もその瞬間に衣服や顔の上で氷結する。夜間は耐えられないほどの寒さだという。
内モンゴル北東部といえば樺太と同じほどの緯度であるから、寒いのは当たり前だが、氷点下40度前後という寒さは尋常ではない。45度とか50度というのは
真冬の北極点や南極点の寒さである。こんな寒さがしばしばあるようなら誰もその地に住み着く人はいない。アラスカに住むエスキモーだって勘弁してくれと言うに違いない。
4日になると、今度は首都の北京で60年で最高という記録的な積雪で航空機の欠航や遅れが相次いだ。北京といえば20センチや30センチの雪は普通かと思われるかも知れないが、これまでの最高記録は89年の6・2センチだ
というから、今回の市内の10センチ、郊外の30センチを超す積雪は正に記録的な大雪と言うことになるようである。
一方気温も5日には氷点下16度〜18度まで下がる見込みで、1月上旬としては過去40年来の厳寒になるという。
北京で記録的大雪、40年ぶりの低温予想も
【北京時事】中国の首都北京は3日未明から雪が降り続き、同日夜には約10センチの積雪に見舞われた。新華社電によると、市内では5日の気温が氷点下16度まで冷え込み、この時期としては約40年ぶりの低温となると予想されており、市当局が市民に注意を呼び掛けている。
北京周辺の高速道路は閉鎖され、北京国際空港では午後5時までに400便以上が欠航となった。日本線の発着にも影響が生じ、日本人観光客らの足も乱れた。北京、天津両市では4日、小中学校が休校になるという。
ソウルでも大雪
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ソウル市内では各地で本格的な雪かきをする光景が見られた
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一方韓国でも、大雪による影響が出ているようである。4日未明から降り出した大雪で首都ソウルなどで家屋が倒壊したほか、聯合ニュースによると、金浦空港の航空便は2001年1月以来となる全便欠航となり、交通機関が麻痺状態に陥っている。
新年を迎え、多くの人々の初出勤の足が乱れ、韓国メディアは「雪爆弾が降り注いだ」と表現し。
午前11時半現在のソウルの積雪量は25.2センチ。気象庁はソウルや首都圏などに大雪警報を発令した。ソウルで記録した最大積雪量は1969年1月の25.6センチであるので、この記録を上回ることは
間違いなさそうである。
ソウルで41年ぶりの豪雪 交通はまひ状態
【ソウル共同】韓国は4日、全国的に大雪に見舞われ、聯合ニュースによるとソウルの午前11時半現在(日本時間同)の降雪量は25・2センチとなり、41年ぶりの豪雪を記録した。
韓国メディアによると、幹線道路は大渋滞し、地下鉄の運行も大幅に遅れるなど交通はまひ状態。金浦空港発着の便は国内線のほか、羽田空港行きなど日本路線も午前中の便は全便欠航した。
ソウルや同国北西部の京畿道、北東部の江原道に大雪警報が、中部地域には大雪注意報が出た。北西部の仁川港と各地を結ぶ旅客船も運航が中止されているという。
天候操作の咎(とが)はやって来る
実は北京の大雪には裏話がある。水不足を解消するため頻繁に人工降雨を行っている中国であるが、10月末には人工降雪を行っている。その結果、11月1日北京市で過去22年間で最も早い初雪が降っただけでなく、11月10日にも
大雪により、市内だけでなく、隣の河北省や山西省に通じる高速道路も完全に通行止めとなる大渋滞が発生している。
その結果、この度はその雪を溶かすために、10日に市内の道路にまかれた融雪剤は5500トン以上に達し、「建物の鉄骨を腐食する可能性がある」と指摘され
問題となっている。事実、北京当局の統計によれば、05年には融雪剤の使用が原因で北京市内の樹木1万本が枯れ、20万平方メートルの草原が消滅している。
多額の経費をかけて降らせた人工降雪、その結果、大きな交通渋滞などで市民か苦情が寄せられている上に、樹木を枯らし、草原を消滅した
と問題が発生している後に、今度は自然現象による記録的な大雪に見舞われ大混乱が発生しているのだから、笑い話である。
中国の人工降雪といえば、オリンピック開催日の天気を晴れにしようと、その直前、人工降雨により雲を消した自然操作を思い出す。自分たちが持ったわずかな知識や技術力によって、天候環境を操作しようなどという考えがいい結果を産むはずがないことは、当時のHP欄で述べたとおりである。
一時は成功したかのように思えても、その咎(とが)は必ずやって来る。場合によっては今回の人工降雪をきっかけに、中国やその周辺の気候は一段と異常になってくる可能性がある。秋の万国博覧会開催時には、また同様の天候操作を行う可能性が高いだけに、先行きが心配である。
それにしても我が国は平穏である。記録的な大雪や寒波に見舞われることもなく、年始めの株価は100円高で始まり、目出度い年始である。アメリカや中国だけでなく、砂漠のサウジアラビアでは大洪水が発生し、ブラジル各地では大雨で山崩れが発生している中、いつまでも我が国だけがこんな平穏な状況が続くはずがない。他国の異常気象を「対岸の火事」とせずに、心して暮らしたいものである。
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記録的な大雪の北京市内、アルゴアさんに見せたい光景である。
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