米軍機またもやシリア軍機を撃墜
 

 


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米軍機またもやシリア軍機を撃墜
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シリア難民の悲惨な実体

深まる「米国」対「シリア・ロシア」の対立

 
 

 
 


米空軍機が今度はシリア政府軍の無人機を撃墜した

 
 

6月19日付の記事 「IS最高指導者バグダディ死亡説」で、米軍機がシリア政府軍の戦闘機を撃墜したことや、もしも 、プーチン大統領が今回の攻撃に対して、米国に何らかの対抗処置をとることになれば、米国とロシア間の関係は一段と悪化する可能性があることをお伝えしたばかりである。 

ところが、あれから数日してまたもや米軍がシリア南部でシリア軍の武装した無人機を撃墜する事態が発生してしまった。  どうやら、トランプ大統領は選挙期間中に公約していた、シリア内戦に対する不関与の考えを完全にひるがえし、シリアに展開するアメリカ軍による対シリア戦に踏み出したようである。

今回の攻撃によって、米国に対して反発を強めるシリアやロシアとの間に、さらなる緊張感が高まることは必至。  これから先何より心配なのは、シリア上空における米軍とロシア軍の戦闘機同士の衝突である。 しかし、ロシア政府は先のシリア爆撃に対する攻撃で、これから先、ユーフラテス河より西側を飛行するいかなる機体も自身の防衛のための対象となることを警告しているだけに、米ロの戦闘機同士の衝突が起きないという保証はない。

もしも、こうした衝突が起きた時、世界に対して大義名分が立つのはロシア側ではなかろうか。  なぜなら、ロシアはかねてから、アメリカ軍がシリアのラッカやシリア南部で行っている活動は、シリア政府の承認を得たものでないので、国際法的に違法な行為だと主張しているからである。 

ロシアの空軍機がシリア内戦やIS作戦に参加しているのは、シリアの要請に基づいたものである。 また、先日行われたイラン軍によるイランからのIS(イスラム国)に対するミサイル攻撃もシリア政府の了解を得て行われている。  

一方、米国の参戦はシリアの了承を得たものではないだけに、いざとなったとき、米国が不利な立場に立たされることは間違いない。 それを百も承知の上でシリア軍の戦闘機や無人機を日をおかずに撃墜している裏には、トランプ政権内に何か隠された動きがあるはずだ。

それは、トランプ大統領がイスラエル政府なりユダヤ系勢力に取り込まれたことを意味しているように思われる。 そうなったら、米国が関与しているISに対する攻撃がどこまで本気に行われているかといった点も、疑問視せざるを得なくなってくる。 

なぜなら、何回も記しているように、ISはイスラエルや米国のユダヤ系勢力によって、シリアを始めイスラム系の中東諸国に混乱をもたらすために作られた組織であるからである。
 


シリア政府高官が語る米国参戦の真の狙い

 

 

 
 


メクダード副外相はトランプ政権のシリア参戦の真相を語った。

 

 

そうした考えを裏付けるように、数日前、シリアのメクダード副外相がNHKの記者に、概略次のように語っている。

米国は我々の戦いに違法に干渉しようとしており、アメリカの目的はIS打倒ではない シリアを分割させることが狙いで、戦争を長引かせようとしているだけなのだ。  本当に対テロ作戦を行うならシリアの主権を尊重すべきではなかろうか。

メクダード副外相は、米国が本気でISを打倒しようとしていないことと、米国参戦の真の目的はシリアの内戦を長引かせ、シリアを分割させて力を弱めようとしていることを、伝えようとしているのだ。 つまり、アメリカ軍はそうした事態を一番喜ぶイスラエルのために戦っているというわけだ。

こうしてみると、今シリアやイラクではISの壊滅作戦が行われているが、仮にイラクのラッカやシリアのラッカといったISの拠点が奪還されたとしても、ISは壊滅することなく自爆テロなどによってシリアやイラクなどを混乱状態に陥れつづけ、イスラエルの当初の目的を遂行し続けることになりそうである。

それ以上に心配なのは、シリアを舞台に戦闘機の衝突などによって、ロシアと米国との対立が一段と強まることである。  両国の対立に加わってくるのがイランとトルコ。  どうやら、このままの状況が続くようなら、世界情勢はますます悪化するばかりか、一歩間違ったら大規模な戦争に火がつくことになるかもしれない。




 

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