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イタリア拒否の難民船、スペインに到着
孤独がもたらす肉体的障害と孤独死の実体
衰退する覇権国家・米国の末路
止むことなき米国の自然災害
また一歩危険域に踏み出したトランプ大統領

孤独がもたらす肉体的障害と孤独死の実態
        イギリスでは「孤独担当相」を新設

 
 

 
 


「孤独担当相」の新設を発表するメイ首相 

孤独とは一人でいることではなく、人と一緒にいたいのだが
それが出来ずに一人になっている状態のことである。

 

 
 

先日NHKテレビで「寿命を縮める? 孤独問題」と題する孤独に関する特集を放送していた。 御覧になられた方もおられたことと思うが、少々驚く内容だったのでお伝えすることにした。  

我々日本人はさほど問題にしない「孤独」について、イギリスや米国、オーストラリアなど海外では「孤独」は肉体面、精神面の両面から健康に 影響を及ばす最も深刻な伝染病と見なされるようになっているようである。  5月初めに米国で行われた調査では、国民のおよそ半分が孤独を感じているという結果が出ている。

また7人に1人が孤独に悩まされているというイギリスでは、2011年頃からこの問題に対する対策が検討され始めて来ており、今年1月には「孤独担当大臣」が誕生するところとなった 。 人間は太古から人と人とのつながりを求める生き物であるため、つながりがないということは本来死を意味していた。

そのため、つながりが無くなると人は次第にストレスを感じるようになり、「ストレスホルモン」の分泌が増えることになる。 それにより次のような症状が発生することになる。

 @ 幸福感が低下する
 A 血圧が上がる
 B 免疫機能が低下する
 C 脳の海馬が委縮する。

その結果生じるのが、次のような健康リスク である。

 @ 心臓病で死ぬリスクが2倍になる
 A 毎日たばこを15本吸うことと同等の害がある
 B アルコール等の依存症になる確率が高くなる
 C 肥満の健康リスクの2倍のリスクが発生する
 D アルツハイマー病になる確率が2倍となる

私はこれまで多くの人との交流の中で生きて来ただけに、「孤独」が精神面、肉体面の両面に置いて、このような多くの障害を発生させることを知って、驚いているところである。 読者におかれても同様ではないだろうか。 こうしたリスクの高さを知ると、イギリス政府が孤独担当相を新設した理由が分かるような気がする。

 

「孤独大国」と化した日本の現状

 
 

 
 


上のグラフは2005年の調査結果に基づいたもので、
現時点では各国ともかなり数値が増えているものと思われる。

 
 

それでは、孤独問題についてあまり取り上げられることのない我が国では、孤立の実体はどのようになっているのだろうか。 上のグラフを見ると、驚くことに我が国の孤立状況はイギリスの3倍に達しており、なんと先進国の中で際立って高い状況となっていることが分かる。 我が国は「孤独大国」と化しており、「孤立問題」はもはや他人事ではなくなって来ているのだ。

これだけ高い孤立感を生んでいる要因としては過疎化、少子高齢化、核家族化による一人暮らしの増加などがあげられるが、一番の要因は近所づきあいや地域コミュニティー などへの参加が少なくなっていることである。 日本は社会的ネットワークの低さにおいても、世界149カ国中101位で、先進国中最低。 アフリカの多くの国々よりも低いというから驚きである。

確かに今の日本社会では、人と人とのつながりが次第に欠如して来ており、近所づきあいは年々少なくなってきていることは紛れもない事実である。 都市化が進む中で、 近所との交流も希薄になり日常的に会話を交わすのはお隣の2、3軒だけ。 また、地域のコミュニティーへの参加も極めて少ないのが現状だ。 

 
 

 
 


急増している孤独死

 

 

そうした傾向は田舎暮らしでは多少はよくなるものの、田舎でも昔に比べたら、住民同士の交流が遥かに疎遠になっていることは間違いない。 こうしたことから発生するのが「孤独死」である。 我が国では孤独死で亡くなる人の数は年間3万人を超している。 

「孤独死」と言えば公営住宅などで見られるケースが報道されているが、誰からも看取られることなくひっそりと亡くなり、死後数日から数ヶ月、なかには1年以上も経った後で発見されることもあるようである。 そんな孤独死した人の部屋を片付け、遺品処理を行う「特殊清掃業者」の話を聞くと、部屋の状況は何とも悲惨であるようだ。

最近、孤独を癒すために動物を飼う家庭が急増して来ているようであるが、猫や犬はご主人の発病や死を近所の人に教えてはくれない。 したがって、「孤独感」は癒されても「孤独死 」の増加は止められない。 なんともさみしい限りであるが、孤独を感じた人は地域のコミュニティーに参加し、交流の場を増やすよう努めるしかない。 どうやら我が国も孤独担当省の設立が急務となって来ている ことは間違いないようだ。

 

孤独は死後も続くのか?

 

孤独感にさいなまれながら孤独死した魂は死後も同じ状態が続くのだろうか? それは魂の思いによってまちまちであるようだ。 死後も孤独状態から抜け出せない魂は生前と変わらない状態を続けることになるが、人との交流を求める魂はにぎやかな世界へ入って行くことが出来る。

むしろ、華やかな芸能界で大ぜいのファンに取り囲まれた日々を送っていた芸能人の魂は、死後しばらくの間、まったく人のいない孤独な空間で過ごすことになるようである。 以前、もう20年以上前のことであるが、私が友人を病院の病室に見舞ったとき、同室に入院しておられた中年の女性が語ってくれた話を今でも思い出すことがある。

その女性は病室で一人きりになった時、肉体離脱して死後の世界に行き、そこで見せられたのは、しばらく前に亡くなったある有名な女性歌手の姿であった。 幼い頃から歌手としての人生を歩み、死の直前まで多くのファンに取り囲まれていたその女性は、まったく人のいない空間で一人ぽつねんと座していたようである。 

私に語ってくれた女性はなんとも不思議そうな顔をして話していたが、何十年もの長い間多くのファンに取り囲まれ、注目され続けた人生を送った魂には、人一人いない孤独な空間で過ごす時間が必要であったのであろう。 最近、有名な芸能人の死去が伝えられているが、中にはしばらくの時間、こうした状態に置かれる方もおられるのではなかろうか。

 

徳乃蔵ニュース

6月24日の日曜日は徳乃蔵は営業していますが、私が急用で留守になりますので、ご承知おき下さい。




 

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