止むことのないシリアの悲劇
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シリアの東グータ地区の惨状
。40万人の市民にとって地獄の日々が続いている。 |
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先週初めから取材と写真撮影のため沖縄を訪問していたため、記事の掲載が出来ない状態が続くこととなった。 この1週間を振り返ってみると、自然現象、政治、経済、どの面をとっても暗いニュースの連続であった。
中でも心が痛むところとなったのはシリアを巡る悲惨な戦闘のニュース。 シリアの首都・ダマスカスの近郊・東グータ地区での反政府軍に対する政府軍とロシア軍による攻撃は、国連の決議など何の役にも立たず、市民の戦死者の数は増える一方。
2月22日に掲載した「シリア
・拡散する生き地獄」では死者の数が300人となっていることを記したが、先週末の段階で、その数はすでに子供160人を含む700人近くに達し
、飢餓に苦しむ子供もたくさん出ており、その悲惨な状況は北部の町・アレッポの再現と化している。
一方、トルコ軍が越境攻撃している北部のアフリンでもトルコ軍の空爆が続いており、シリア政府がクルド人勢力を支援するために派遣した民兵組織の兵士の死者が、60人を超えており、一般市民の死傷者数も増え続けている。
問題は、これから先、シリア政府が正規軍を投入する事態となることである。 その時には、トルコとシリアとの戦争に発展しかねないだけに心配である。
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瓦礫に埋まった幼い子供を救助する救助隊
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パプアニューギニアの地震とヨーロッパの異常寒波
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大きな亀裂が入った被災地
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愚かな人間どもの争いが続く中、自然も一段と猛威を奮って来ている。 先ずは、パプアニューギニアで2月26日に発生したマグニチュード7・5の地震が発生。 その後の情報では死者の数は数百人に達している可能性が伝えられている。
パプアニューギニアは南太平洋、オーストラリアの北、インドネシアの東の海上にある島で、環太平洋火山帯に属している。 心配なのは今回の地震の後、同じ島にあるボサビ山とその周辺で群発地震が発生し、山から煙が上がっていることである。
ボサビ山は死火山とされていただけに、もしも噴火活動を始めることになると、世界的に地震の発生が多発する可能性が高まって来ているだけに、それが引き金となって死火山とされていた山も噴火をすることが懸念される。
一方、異常気象による「寒波」と「大雪」がヨーロッパを襲い、北は英国から南はイタリアまで各地で被害が出ており、死者の数は50名近くに達しているようである。 寒いのか温かいのか分からないのが最近の気候。
ヨーロッパも一時異常な暖かい陽気が続いていたはずなのに、突如として記録的な寒波と大雪。 これから先、世界各地でこうしたことが次々と起きてくることになりそうだ。
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英国にカオスをもたらした寒波と大雪
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スイスジュネーブのレマン湖の凍結
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貿易戦争発生に火を付けたトランプ大統領
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大国アメリカの大統領とは思えぬ言動が続くトランプ大統領
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この1週間、世界各国を揺るがせたのがトランプ大統領の関税問題であった。 これまで米国では鉄鋼やアルミなどに課せられる関税はほぼゼロであった。 ところが突然トランプ大統領は安全保障上の脅威を理由に、「通商拡大法」を使って鉄鋼とアルミの輸入に25%と10%の関税を課すことにしたのだ。
当初は中国がその標的と考えられていたが、どうやら中国を含めて全ての国からの輸入が対象となるようである。 世界はこれに猛反発。 早速、EU(欧州連合)はハーレーダビツドゾンやバーボンなど米国製の輸入品に対して関税をかける準備に入ったようである。
間もなく課税措置が発動されることになると思われるが、その時には、各国に衝撃が走り、それぞれの国々が報復措置を検討することになることは間違いなく、世界的な貿易戦争に火がつくことになりそうである。
こうした貿易戦争について、トランプ大統領は「貿易戦争はいいことだ」とツイートしているところを見ると、これから先、報復措置をとった国に対しては更なる課税措置をとる可能性が大である。 こうして報復合戦が本格化するようなら、世界の経済に悪影響を及ぼすことは必至で、株式市場や通貨市場の混乱が懸念される。
いずれにしろ、トランプ大統領は自国第一主義というより自分第一主義に徹しており、今回の関税措置以外にも、イスラエル大使館をエルサレムに移動する時期をイスラエルの建国70周年に合わせて5月に前倒しするなど、皆11月の中間選挙での勝利のための政策ばかりである。 こんな身勝手な振る舞いがいつまで続くか見ものである。
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