迷走する台風5号で九州から北陸に至るまで、各地で大雨や強風による被害が出たが、世界に目を転じると北米から欧州、果てはロシア北東部に至る各地で、豪雨と強風による被害が発生している。
自然災害のメッカと化した米国では、先週末から今週初めにかけて、気圧の谷の通過に伴って広大な国土のほぼ全域を悪天候が襲っている。 4日、西部のカリフォルニア州のロスアンジェルス郡では豪雨による鉄砲水が発生。 アリゾナ州フェニックスで
もモンスーン級の嵐で、記や電柱がなぎ倒され、空の便が混乱、1000便以上がキャンセルとなっている。
その後8日から9日にかけ、南部のメキシコ湾沿岸から北東部まで広い範囲で、豪雨による洪水や季節外れの竜巻によって甚大な被害が発生、死者も出ている。 テキサス州ヒューストンでは豪雨による洪水、メリーランド州のソールズベリーでは雹と45メートルの強風、ミズリー州では季節外れの竜巻が発生。
ニューヨークでも通勤時間帯に、階段状の通路は滝状態と化している。
一方、欧州では先週、南部のポルトガルやイタリアなど広い地域で、干ばつによる森林火災が発生していたが、オーストリアでは豪雨により洪水や土石流が発生、多くの町で住民や観光客が緊急避難を余儀なくされ、死者も出ている。
さらに、ロシアはこれまで首都モスクワや西部一帯が何度か悪天候に見舞われていたが、先週末には、極東地区を豪雨が襲い、シベリアからウラジオストックを走るシベリア鉄道一帯が道路や陸橋、鉄道線路が流され、すべての交通手段がストップ。 甚大な被害が発生している。
目をアジアに転じると、例年になく早くから発生している台風によって、韓国や中国、フィリピン、さらにはタイなど東南アジア各地で洪水の被害が発生している。 中でもタイの被害は甚大で、洪水に見舞われた農地はほぼ全滅状態。 もう少しで収穫の時期を迎えるところであったため、稲作農家は大きな痛手を受けたようである。
こうして見てみると、世界各地で起きている災害の多くは、豪雨による洪水、それに干ばつによる山火事が占めている。 洪水と干ばつは現象は反対だが、大量の雨と雨
なしによる災害であるという点では、どちらも「水による災害」であることに変わりはない。 水はあり過ぎても少なすぎても、災害をもたらすのだ。
6年前の2011年1月、私がニュージーランドの地に立った時、ワイタハ族のポロハウ長老が私に告げた「ウォータークロックの到来」が、まさに現実化して
来ており、人類は水による清めとカルマの刈り取りに遭遇し続けている。 ここ数年の世界各地を襲っている記録的な洪水や干ばつを見るにつけ、まさに長老の
メッセージが現実となって来ていることを実感せざるを得ない。
我が国はまだまだ被害規模は小さいほうであるが、これから先、水による災害がその頻度と規模を増してくることは避けられないと思われるので、しっかりと備えをしておきたいものである。 特に川沿いの町や自宅の裏に急傾斜の山が迫っておられる方は、明日は我が身と考えて身を守る備えをしておいてほしいものだ。
くれぐれもその時になって、まさか我が家がこんな目に合うとは思わなかったなどと、泣き言を言わぬようにだけはしておいて欲しいものである。 これまでに繰り返し、繰り返し世界の災害の様子を掲載して来たのは、
皆そのためである。 寝る間を惜しんで掲載し続けている私の気持ちを無駄にしないで頂きたいものである。
米国の全土で洪水、強風、竜巻