記録的な洪水に見舞われているテキサス州のヒューストンでは、新たな危険が発生している。 40キロほど離れた町の化学工場で、洪水による冷房装置の停止によって、2度にわたって爆発事故が発生したからである。 住民はあらかじめ避難していたため被害はなかったが、消火活動にあたっていた消防隊員50名ほどが火傷を負い病院に搬送された。
さらなる爆発の可能性が高く、漏れたガスによる影響も懸念され、ABCニュースはこれから先、状況はさらに悪化しそうだと伝えている。 また、ヒューストンに2つある貯水池の内一つはすでに決壊しているが、残されたもう一つの貯水池も決壊の危険性が高まって、周辺の住民の避難が始まっている。
どうにか降雨は峠を超えたようだが、危機的状況と避難・救助は現在もなお続いており、今しばらくは気の抜けない状況が続きそうである。 それにしても今回の洪水は驚きの連続。 先ず降雨量がすでに1320ミリ近くに達しこれまでの記録(1978年の1219ミリ)を100ミリも上回っている点。 また、最初の暴風からすでに1週間が経過しようとしているというのに、いまだに救助活動が続いており、まだ救助を待ち続けている人がいるというのも驚きだ。
大きなコンサートホールと思われる施設に避難した人々は、そこがまた浸水し、最上段の席に追い詰められている。 避難者の女性が「何のために避難してきたのか分からない」と驚きと嘆きの言葉を発していたが、この一例を見ただけでも、今回の災害の規模が巨大化して来ているかが分かろうというものだ。
今朝のABCニュースは水が引き始めた地域で、水没していた車が発見され、その中から祖父母と4人の孫が発見されたことを伝えていた。 現段階で死者の数は30名とされているが、これから先、同様なケースが多数出ることが予想され、最終的な犠牲者の数はかなりの数に達しそうである。
洪水による死者数と言えば、前回「雨季の南アジアで記録的な洪水」でお伝えしたインドの洪水では死者の数は100人を超しており、昨日はあまりの雨のために建築後100年を超すビルが崩壊し、さらに多数の死者が発生している。 今朝のニュースは我が国でも、小笠原諸島の父島の降雨量が50年に1度の記録的な量に達したことを伝えていた。
仙台市の8月の日照時間は平年比38%とまさに記録的な低い数値となったようである。 8月1日から16日までの数値で見ると、なんと16%と信じ難い数値となっている。 また、連続雨も記録的で先月21日の段階で31日間連続の降雨となったことが伝えられていた。 時間がとれず詳細は調べられずにいるが、この記録はさらに延びているようである。