悪化の一途をたどる米中対立
貿易摩擦の影響が懸念される世界経済
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米中の貿易摩擦による世界経済への悪影響は一段と大きくなってきそうである。 |
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米国を巡る暗いニュースが益々その激しさを増して来ている。
@ 米中間の関税合戦
A 銃の乱射事件
B 巨大ハリケーンの上陸
トランプ大統領の発令した中国からの輸入品に対する関税上乗せは、米中関係の悪化だけでなく、世界経済全体に悪しき影響を及ぼして来ているが、9月1日付でさらなる追加関税・第4弾を発令したことによって、状況は一段と厳しさを増すことになりそうだ。
米国による中国に対する第4弾の課税対象の金額は約3000億ドル(約32兆円)で、今回1日に発令されたのはその内の1260億ドル(13兆円)。残りは12月15日に予定されており、これで中国からの輸入総額約5500億ドル(58兆円)のほぼ全てに、15〜30%の関税上乗せが実行されることになる。
それに対して中国も米国からの輸入総額・約1500億ドル(約16兆円)に対して5〜35%の報復関税を課すことになる。米国の金融大手JPモルガンは、関税合戦によって米国における家計当たりの負担額は1000ドル(約11万円)増すことになりそうだと伝えている。中国においてはさらにその額は大きくなるはずなので、これから先、両国の国内消費が一段と冷え込むことは避けられそうになさそうである。
そうした影響は10月から年末にかけて、株価や通貨に影響が出て来る可能性が大きいので、要注意である。
多発する銃乱射事件
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テキサス州の銃乱射事件で負傷した2歳児を抱く父親
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SNSで銃乱射の悲惨さを訴える高校生たち
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先般、22人の死亡事故が起きたテキサス州でまたもや銃乱射事件が発生。車に乗った30代の白人男性が運転しながら銃を乱射システム7人が死亡し20人以上が負傷する事態となった。米国のABCニュースは銃乱射事件は今年に入ってから既に300件を超していることを伝えている。時には日に2件のペースで連日のように発生しているのだから、なんともはや恐ろしいことである。
フランのテレビ局F2はこうした悲惨な状況を受けて、テキサス州の高校生たちがSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)上で、銃乱射事件を阻止する運動を始めたことを伝えていた。その様子を伝えているのが上段の写真である。 高校生たちが手に持って掲げているIDカード(アイデンティティーカード)には、次のような付箋が付けられている。
「私が銃撃に巻き込まれ死亡した場合には、私の遺体を写真で公開して、銃の暴力性を隠さず伝えて下さい」。それは、銃弾で傷を負った体の悲惨さを出来るだけ多くの人たちの目に残すことが必要だから、だというわけである。
いまや米国とそこに住む国民が抱えたカルマは、そこまで進んで来ているのである。しかし、トランプ大統領をはじめ銃関連業者からの献金に目がくらんだ多くの議員たちは、いつになっても銃の規制に動こうとはしない。なんともはや悲しい限りである。
またもや巨大ハリケーン襲来
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バハマ諸島からフロリダに向かうレベル5のハリケーン「ドリアン」
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観測史上最大級となったバハマ島の惨状
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1週間ほど前から伝えられて来ていたハリケーン「ドリアン」が、今バハマ諸島上空を西に向かって進んでおり、間もなくフロリダ半島に上陸しそうである。当初ハリケーンの規模はフロリダに上陸する段階では5段階中の「レベル3」に達するだろうといわれていたが、今朝のABCニュースは最大規模の「レベル5」となって上陸することになりそうだと伝えていた。
現在、バハマ諸島では風速83mに達する強風と豪雨で、観測史上最大級の被害に見舞われており、上陸が見込まれている米国でも、フロリダからノースカロライナ州まで広範囲で非常事態宣言が発令される事態となっている。
どうやら壊滅的な被害をもたらした大西洋のハリケーンとしては、史上2番目の規模となって上陸するようなので、明日のABCテレビがトップニュースとして伝えることは間違いなさそうである。先の見えない米中貿易摩擦、銃の乱射事件の発生、記録的な巨大自然災害の来襲、どうやら米国社会がこれから先、一段と厳しい状況に見舞われることは間違いなさそうである。
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