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大統領の差別的発言に非難が噴出
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米国が背負った二つのカルマ @
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大統領の差別的発言に非難噴出
 移民系女性議員に対し「いやなら出て行け!」

 
 

 
 


「アメリカがいやなら出ていけ !」 暴言を吐くトランプ大統領
 

 
 


日本のマスコミも取り上げているので読者は既にご存知のことと思うが、いまトランプ大統領の民主党の下院議員に対する暴言が非難を浴びる事態となっている。

それは大統領が自身のツイッターに書き込んだもので、民主党の移民系女性議員4人に対して「(彼女たちは)地球上で最も偉大で強力なアメリカ国民に対し「政府はこうすべきだ」と語っている。アメリカが嫌いなら出ていけばいい」「(彼女たちは)もともと破滅的な国からやって来たのだから、国に帰り犯罪紛れの国を立て直したらどうだ」

なんともはや、驚きの発言である。とても覇権国家の元首たる人間の発言ではない。「出て行け、国に帰れ」と言われた四人の議員はみな米国国籍を持つ米国市民なのだ。 4人の内3人は米国生まれで米国籍、一人はソマリアから難民として渡米し国籍を取得。これを人種差別発言と言わずになんというのか。大国の大統領の発言として許されるものではない。

そこまで言うなら、言って聞かせたい。お前をはじめ白人の多くはみなヨーロッパからの移民の子孫ではないか。先住民たちが住むアメリカ大陸に移住して来て、彼らの多くを殺害し、彼らから土地を奪ったのがお前たちの先祖ではないのか。それもわずか250〜300年前のことではないか。

 
 

 
 


暴言の対象となった4人の女性下院議員 (ABCニュース)

 
 

今回の大統領発言で気になる点は二つ。その一つは、あのような非常識的な差別発言に対して共和党内からはまだ数人の議員を除いて、批判的な発言をする議員が出ていないことである。いくら同じ党内の大統領だからと言っても、非人間的な発言に対して批判 を避けるようなら、議員の資格はない。民主党から大統領に対する非難決議案が提出さることになったようなので、結果を見てみることにしよう。

もう一つ気になるのが大統領の次のような発言である。「彼女らはイスラエルを憎み、アルカイダのような敵を愛している」。こうした理解しがたい発言を聞くと、今回の発言の裏には、ユダヤ人国家イスラエルを擁護し、次なる大統領選でユダヤ系人から大量の票を獲得する狙いがあることが見え隠れする。

海を渡って移住し、先住民を強制退去させて領土を取得、その後に国家を樹立して覇権国家となった米国は今、 自ら犯したカルマの刈り取りに入っているのだ。今米国がグアテマラなど中米諸国からの移民問題で揺れて いるのには、そうした背景があるのだ。今回の暴言で国論を二分することになったのも、移民問題に対する不満が表面化したものである。

どうやらこれから先、米国は「自然災害」だけでなく「国論の分断」によっても、覇権国家の衰退を早めることになりそうである。

 




 

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