アマゾンで燃え広がる森林火災
発生件数8か月で4万件、危機的状況に
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農地にまで燃え広がるアマゾンの森林火災
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ブラジルで森林伐採や農地開拓を奨励するボルソナル大統領が登場したことによって、熱帯雨林アマゾンが、危機的状況に陥ろうとしていることは、7月13日付の記事「ブラジル新大統領登場でアマゾンに危機迫る」
でお伝え通りである。
米国の約半分の面積を持つ広大なアマゾンには300万種の動植物が生息しており、100万人の先住民が暮らしている。そのアマゾンの森林は地球全体の大気中の酸素の20%
を供給する一方で、年に数十億トンの二酸化炭素(CO2)を大気中から吸収するという重要な役割を果たしている。
今日の米国ABCニュースと英国BBCニュースは、そんなアマゾンの熱帯雨林が大規模な森林火災に見舞われていることを伝えていた。森林火災の件数は今年に入ってから既に4万件近くに達しており、8月以降だけでも9500件を越す件数となっていて、昨年のほぼ倍近くに達しているようである。
そんな危機的状況は宇宙から眺めた衛星写真(下に掲載)を見て頂ければ一目瞭然である。南北に燃え広がる火災による煙は、南に2560キロ離れたブラジル最大の都市サンパウロにまで及んでおり、今週は街全体が日中でもまるで夜のような、薄暗い日々が続いているようである。その惨状は下に添付した写真を見てもらえればお分かりになられるはずだ。
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森林火災の規模の広大で、サンパウロの街にまで煙が及んでいることが分かる。
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環境保護活動家はこうした森林火災の要因は、「熱帯雨林は保護され過ぎている」と主張して当選し、大統領就任後早々から、アマゾンの開発と鉱物資源の採掘を積極的に進めて来たボルソナル大統領が引き起こしたものであると、指摘している。
BBCとABCニュースはブラジル各地でアマゾン開発を止めて、森林の保護に力を注ぐべきだとするデモ行進が行われていることを伝えていたが、心配なのは、ボルソナル政権には広大な面積で広がり始めた森林火災を押さえる手段がなさそうだと指摘していた点である。
これから先、世界的規模で政治的対立が顕著となり、景気減速による株式市場の混乱が発生しようとしている今、気候変動による自然災害の頻度とその規模が増し、さらに人間や動物たちが生きていく上で欠かせない酸素の供給源までが危機的状況に陥ることになるようなら、地球の未来は一段と暗くなって来る。
こうした厳しい状況が続く中で大事なことは、しっかりと未来を見据えて物心両面の備えをした上で、日々の生活を明るく楽しく暮らすことである。徳乃蔵がそんな皆様のお役に立つことを願っている。
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燃え広がるアマゾンの森林火災
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サンパウロの町は煙により昼なのに夜のような暗さとなっている。
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昼なのに車もライトをつけて走っている。
左側に見える街路の時刻表示が、時刻が16:31であることを示している。
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日中の暗闇の中でボルソナル大統領に対するデモを行う市民たち
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