愚かなりし人間
米国では猛暑の後、暴風雨、竜巻、洪水。
フランスでは猛暑で原発停止
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ニュージャージー州の被害状況 (米国・ABCニュース)
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ニューヨークのブルックリンでは道路が冠水、地下鉄構内が水浸し。
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ヨーロッパや米国を襲っている猛暑については「今年もまた欧州で記録的な猛暑」
や「ニューヨークで大規模停電」でお伝えして来てきている通りである。
今朝の米国ABCワールドニュースは先週末の猛暑の後、今度は東海岸一帯が暴風雨や竜巻、洪水に見舞われたことを、トップニュースで伝えている。ニュージャージー州やマサチューセッツ州、メリーランド州などで大雨による洪水や、40mに達する強風で大型モーテルの屋根が丸ごと吹き飛ばされたり、大木の倒壊で住宅が破壊されるなど大きな被害が出ているようである。
一方、フランスのF2テレビは猛暑が今もなお続いているフランスで、猛暑の凄さを裏付ける現象が発生していることを伝えている。連日の猛暑でいくつかの原発が一時停止になる事態が発生してしまったようである。猛暑で原発が停止になるなど前代未聞である。
原子力発電所は河川から取り入れた水で発電装置の温度を下げているが、その後に排出する水によって河川の水温が上がり、魚などに悪影響を及ぼす事態となったからである。
原発の担当者はこれは一時的な現象で、心配する必要はないと語っていたが、今回の稼働停止は原発が気候変動に脆弱(ぜいじゃく)であることを示しており、これから先、猛暑や渇水が頻度を増す可能性が大きいことを考えると、原発の停止によって電力需給が危うくなる可能性は十分に考えられることのようである。
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フランスでは猛暑で河川の水温が上がり、一時原発が停止となる事態となった。
(フランスF2) |
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フランス議会で、16歳のトゥーンベリさん
「政治家は欺瞞だ」と語る
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政治家は「科学が伝えることを聞くべきだ」と訴えるトゥーンベリさん
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米国やフランスで記録的な猛暑が続く中、16歳の少女トゥーンベリさんがフランス議会で温暖化対策の必要性を訴えたことを、フランスのF2テレビが伝えていた。
下段に掲載したトゥーンベリさんの写真を見て頂ければ、読者も、彼女が毎週金曜日に学校を休んで温暖化対策の必要性を訴えてきた「未来のための金曜日運動」の少女であることを、思い出して頂けることと思う。
彼女は「企業と政治家が結託して、温暖化対策を講じていると言いながら、実は何もしていないのです」と政治的欺瞞を強く訴え、「私の言うことを聞かなくても、科学が伝えることは聞く必要があるのではないですか」と、切迫している温暖化対策に真剣に取り組もうとしない政治家たちに警告を発していた。
温暖化対策など必要ないとするトランプ大統領には、是非とも聞かせてやりたいものである。
国連の世界気象機関は「欧州の猛暑は気候変動が影響している」ことを発表しており、今や地球がかってない危機的な気候変動に見舞われようとしていることは間違いない。それなのに、トゥーンベリさんの発言通り、世界を牛耳っている政治家たちの多くが、我が身をかばい、己に対する経済的支援を重要視して、為すべきことを怠っていることには、強い憤りを覚えずにはおられない。 なんともはや情けない限りである。
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