我が国を襲っている異常な高温と集中豪雨。いま福岡や佐賀、長崎県では記録的な大雨で河川の氾濫や土砂災害が発生しており、長期化することが懸念されている。こうした異常な状況は米国、フランス、スペイン、インド、中国など世界各地で広がっており、その規模と頻度は増す一方である。
今朝のスペインTVEは、地中海に面したスペイン南部地方を襲った自然災害の状況を伝えていた。南部のマラガ、セビーリャ、コルドバ地方では寒冷低気圧の通過で1万4000発の落雷が発生、また、手のひらに乗る雹(ヒョウ)の混ざった大雨、前例のない竜巻なども発生し、農村部に大きな被害が出ているようである。
マラガ県で発生した3つの竜巻を伝えるTVEのアナウンサーが、「ここは米国ではなくスペインのマラガ県です」と語っていた。どうやらスペインでは、我が国と同様、巨大な竜巻の発生など前例がないようで、アナウンサーは建物や農地が破壊された厳しい状況を見て、竜巻のメッカ・米国を思い浮かべていたようである。
それを聞いた私は、「とうとうスペインも米国並みのハリケーンを受けることになったのか!」という思いが頭をよぎった。というのは、アメリカ大陸に住むネイティブ・アメリカンから土地と命を奪い文明を滅ぼしたのが、他ならぬ現在の米国とスペインであったからである。
世界には大きな海流が幾つかあり、それぞれが大陸部の気候に影響を与えている。いま太平洋の北半球を流れる「カリフォルニア海流」や「北太平洋海流」が、赤道を通り越して南の海に流れ込み、沿岸部の気候を異常化させている。我が国の太平洋側を流れる黒潮の蛇行にも同様な異変が起きているだけに、「明日は我が身」の覚悟をしておきたいものである。