八方池周辺は標高が2000メートルを超しており、
2週間前ならナナカマドやダケカンバの見事な紅葉を見ることが出来たことだろう。 しかし、今は黄金色の紅葉に代わって、白銀色の冠雪を頂いた白馬岳
(しろうまだけ)、杓子岳(しゃくしだけ)鑓ヶ岳(やりがたけ)など白馬三山の峰々が輝いている。 山の美しさはなんと言っても白銀に輝くその姿である。
もう1ヶ月後に訪ねたら、峰々はすっかり雪に覆われ雪化粧していることだろう。 目を南に転じると、たなびく雲の彼方に南アルプスや北アルプスの峰々が連なり、2000メートルを超えた高地からしか見ることの出来ない雲海に浮かぶ幻想的な景観が広がっている(写真@、A、B)。
写真Aの中央部の彼方にうっすらと見えるのが富士山。 同じ方向を望遠レンズで撮影したのが写真B。 美ヶ原台地の王ヶ頭(おうがとう)の先に、霊峰富士の姿が浮かんでいるのがはっきりと見える。
ここから富士山までは200キロほどだろうか、そんな距離をものともせず美しい姿を見せている。 さすが日本一の富士山だ!
水面が緑色に輝く八方池、その姿を見るとなぜか心が和む。 2年前に来た時は紅葉に囲まれた艶やかな池の姿を見ることが出来たが(「一足早い紅葉」)、今回の冠雪を頂いた白馬の山々を背景にしたその姿もまた
、凛とした美しさが漂っている(写真C、D、E)。
前回はここで引き返したが、今回は白銀に輝く白馬鑓ヶ岳(やりがたけ)山頂を身近に見ようと、さらに1時間ほどかけて丸山に向かって進む。 ここからは完全な登山道、途中から右手を見下ろすと、眼下に白木が密生しているのが見える。
紅葉が散ったダンコウバイだろうか。 さらにごろごろした石の道を進み、鑓ヶ岳が目の前に迫った辺りで、じっくりと撮影。
間近で見る冠雪の山頂は迫力がある。
頑張って登って来ただけのことはあった(写真F、G、H)。